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悪役令嬢モンスターと人類滅ぼす  作者: 龍に本
第二章 勇者の猛威
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お茶会兵法

見よ、彼女こそ人類の守護神

地上の女神

モンスターにとってのモンスター

ドハワールド最強の暴力装置


生ける神話、勇者なり

真ん中の勇者は、

男…いや女か!?


有り余る濃厚な殺気で、

巨人の様にも見える迫力だが、


よく見れば私と同じ位の背格好…

年齢はやや上くらいか?



金髪碧眼色白で、

中性的な顔付きだが眼光鋭く、

万人受けしそうな美形だが、

どのモンスターより獰猛な、


頂点捕食者の気迫が有る…


まさに侵略的外来種!


青い鎧や額当ても青いマントも、

金縁や白縁がきらびやかで、

高級そうだ!



「おっと恐がらせて悪かったね」



すると殺気を納めたのか、

先ほどまでの重苦しい気配は消え、

元の洞窟の清涼感が戻った。



そして勇者が指パッチンすると、

厳つく小柄な魔法使い男が、

豪華なテーブルと椅子を出現させた。


ゴートがじっと見ているし、

ドワーフぽいから、

こいつが裏切り者のドルゼか!?



「僕も戦うのは好きじゃない、

モンスターも人間も、

出来れば傷付けたくない…


お茶でも飲みながら、

話し合おうじゃないか」



真ん中のケーキスタンドには、

色取り取りの洋菓子が並び、

熱い紅茶が淹れてある。


孫子の言う、

「戦わずして勝つ」

をやりたいのか?


まさか私が、

口説かれる側になるとは…



「はっはっは!


勇者キョウは最初は、

闘気で獣は退かせてから、

知性有る有る奴とは、

茶菓子で交渉する!


聖女でいて勇者さ!


あたしもこれで、

口説き落とされたのさ!」



横の大女…

私より姐御ぽい…


クップや武闘家より凄い筋肉に、

ビキニアーマーで身を包み

ミノタウロスより大きく分厚い、

諸刃の大斧を抱えているが、


金髪だし尖り耳だし、

もしやエルフなのか!?



「あたしの耳が気になるかい?

そうさエルフ唯一無二の戦士、

グッドフェロー様とはこの事よ」


私の前にはとことん、

種族の理外れたモンスターばかり、

現れるなあ…



「キョウよ、

女神様は直々に、

この娘を朝敵認定しておる、

話し合わず()く殺せ!」



後ろの十字槍を持った僧侶のお爺さん、

いや僧兵か!?


やっぱり女神は私に、

モンスター会話能力与えたの、

後悔していたのか…



てか朝敵!?


私は指名手配中の凶悪犯か、

テロリスト扱いだと思われていたが、

そんな将門や義時や尊氏レベルなの!?


女で朝敵は、

私が初かも…



「はいバプテスマ義父上、

ですが人間ならば、

話し合えば分かり合える筈…」



父上!?そいつ勇者のお父様!?

父親同伴の冒険なんて、

考えただけで身に詰まる…


しかもいかにもお堅くて、

束縛凄そうだし、

私は毒母で勇者キョウは毒父なのか!?


てか勇者パーティも、

女の子が前衛で、

男が後衛パターンなんだ!



「遠慮しないで飲みなよ、

冷めてしまうよ。

毒は入ってない…」



そう言うと勇者キョウは、

紅茶を飲み始めた。


こちらの器にだけ毒か?


いやこいつなら、

そんな事しなくても、

殺気をもう一段階上げれば、 


私やサワイは触れずとも呼吸困難で殺せて、

ゴートは精神崩壊するかも…


先生くらいしか、

生き残れないだろなあ…

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