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悪役令嬢モンスターと人類滅ぼす  作者: 龍に本
第一章 どの悪役令嬢より「悪役」令嬢
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栄子VS吸血鬼

目を覚ますと、

巨大怪獣でなく小怪獣のサワイが、

隣で寝ていた。



サキュバスが化けた三つ首竜、

あの特撮映画さながらの、

天を突く巨体は迫力素晴らしいし、

人間退治やエマ焼き討ちも、

楽だったろう…


あの巨体なら私が肩に乗り、

移動したのだろうか?



だが目の前の小さく、

私の肩に乗る場合も有る、

この一つ首竜が今愛おしい…



ゴートが最良で最善の仲間なら、

サワイは最初で最高の仲間なのだ。



「もう嫉妬しなくて良いよ…」



私はサワイの閉じた牙にキスし、

トイレに向かう事にした。



「私も葉っぱに慣れてきたなあ~

こればっかりはモンスターでなく、

自分の力でないと…


ゴートなら仮設トイレ的な、

アイテム持っているかな?」



私がゴート水筒で手を洗うと、

上空に羽ばたく様な音!



「ワイバーン使いの乙女よ!」



見上げると木の枝に、

黒マントで燕尾服の男が!



「吾が輩は吸血鬼真祖の、

ヴォイヴォダ!

貴様は血を吸われて眷属となれ!」



あーあ遂に来ちゃったよ…

強くて人気モンスターだけど、

人っぽ過ぎるから私にはイマイチな、

吸血鬼が…


サキュバスもだが何で、

似たような微妙なモンスターが、

立て続けに来るのか…



夜トイレ帰りの女を襲う、

マント男と言うと変質者過ぎるが、

吸血鬼だからプライド高い、

妙な自信有るんだな…



「乙女よ!貴様は人を滅ぼし、

怪物の世を作りたいのだろう?

我ら吸血鬼の力を借りれば、

可能なるぞ!」



「お断りします、

貴方は顔が好みじゃないから」



「何故だ!?吾が輩を目にした乙女はみな、

喜んで血を吸われるぞ!臆したか!?」



「いや私は人が嫌いだから、

人っぽ過ぎる貴方はちょっと…


まだ吸血鬼なら大きな蝙蝠か蚊か蚤のが、

吸われようかなと…」



「そんな異形の化け物が良いだと!?

むむむ…」



お、吸血鬼はサキュバスみたいに、

変身したり逃げたりしないのか…


まあ他の人間の女なら、

吸われたくなりそうなイケメンかもだが、

私基準ではブサメンだ…


面倒そうだから刀と鞘で、

十字架と…



「はっはっは!真祖の吾が輩に、

十字架なぞ聞かぬわ!

それは10級以下の下位吸血鬼のみぞ」



十字架は吸血鬼弱点の中では、

効かない事多い気がしたが、

階級が左右していたのか!


生前の信仰心による、

精神攻撃と思っていた…



「人間どもを血祭りに上げる、

貴様なら直ぐにでも、

2級位の上位吸血鬼になれようぞ!

ニンニクに耐えれる!」



それは元から耐えれるから要らない、

木の杭や銀の弾辺りは、

人間でも耐えれないけど…



「いや上位でも不老不死でも、

日光弱いのはちょっと…

人間は昼でも夜でも戦えますし…」



「安心せい!

励んで吾が輩と同じ1級の真祖になれば、

デイウォーカーで太陽克服可能だ!」



え?吸血鬼てそんな、

漢検みたいなシステムだったの?

真祖て一番古いて意味で、

大元ほど偉くて強いと思っていた。



「とにかく吸血鬼は、

仲間になってくれるならまだしも、

自分がなるのはお断りです、

今日はお引き取り下さい」



「むむむ…いずれまた会おうぞ!」



そう言うと吸血鬼も、

飛び去ってしまった。



すると遅れて、

サワイとゴートが駆け付けた。



「姐御~!大丈夫っすか!?」



「今かなり上位の、

吸血鬼の魔力を感じたんだな」




「大丈夫大丈夫、

大した事無かったわ。


そういや吸血鬼って、

ドラゴン関係有ると聞いたけど、

サワイの知り合い?」



「いや別に…

姐御も亜人全員知り合いじゃないでしょ?」



「確かに…」



すると別の羽ばたく様な音が!



「私は女吸血鬼のカーミラ!

今男吸血鬼から聞いたわ!

女同士仲良くしましょ!」



「だから!性別の問題でなく、

見た目の問題だと言ってんでしょ!」



こうして私は一夜で、

似たような人型モンスターを、

三体連続で追い返した。



私の生け贄嫌がるモンスターは、

こんな気持ちだったのかなあ?

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