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悪役令嬢モンスターと人類滅ぼす  作者: 龍に本
第一章 どの悪役令嬢より「悪役」令嬢
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栄子VSサキュバス

それからサワイはゴートのおかげで、

尻尾も戦いに活用する様になった。



「ギシャーッ!」



回転して顎や腕で攻撃しつつ、

かわされても尻尾で薙いだり、

毒針で敵を貫いたりと、

鞭と槍を兼ねた強力な武器となった。



(因みにサワイの毒針で死んだ冒険者は、

そのままより美味いらしい)



しかもサワイは私をよく見ている為か、

尻尾を振るのも縄跳びみたく、

タイミング合わせてくれるし、


武闘家や重武装戦士相手など、

力が要る場合は尻尾でも踏ん張り、

足の弱さをカバーしている。



食事時もゴートがちゅ~る的な、

ドラゴン用のおやつ食品をサワイに出し、

私が普通の味有る食べ物を食べても、

文句を言わなくなった。



睡眠はサワイが破れた羽根で、

私を覆うのは同じだが、

ゴートが出した敷き布団と枕で、

かなり快眠出来る様になった。



「ん?ここは!?」



そこは何もない白い空間、

ゴートのアイテムボックス内に、

物が無くなった様な、

作画が楽そうな背景だった。



すると蝙蝠の羽根を生やした、

露出度の高い女が現れた。



「初めまして大倉栄子ちゃん♪

ここは夢の中、

私はサキュバスよ♪

新魔王様の命で来たわ♥️」



なるほど夢魔か、

蝙蝠の羽根や頭の角は良いが、

それ以外は人間の女なのはなあ…


人間の男襲うには、

最適なんだろうけど…



「いや待って、

何で女の私に女夢魔のサキュバスが?

男夢魔のインキュバスじゃないの?」



「ふふふ…分かってるって~♥️」



「いやこっちは分からないから、

聞いてんだけど」



そんな同性愛者だの異性愛者だのLGBTQだの、

人間の物差しで私を測らないで欲しい、

私は怪物愛者だ!



「今から分かるわよ~♥️

貴女はどんな娘が好みかな~?」



すると頭の中を撫でられる様な感覚と、

それがサキュバスに吸い込まれる感覚…


こうして相手の好みを読み取り、

変身する生態なのか!



やはり触手かスライム?

ここなら誰にも止められないな…


ゴートの流れでメカ怪獣か?


人型モンスターは仲間としては認めるが、

流石に恋愛対象までは、

男女問わず無理だから、

そのままの姿だけは困るな…



するとサキュバスは光に包まれ、

風船の様に膨らみ、

見上げる様な大きさに…


徐々に形造ると、

目の前には高さだけで、

私の身長より太い鉤爪と逆関節…



見上げると羽根が破れた、

サワイに似た巨大ワイバーンなのだが、

首が三本も有り、

あのライバル宇宙怪獣さながらだった!


出現時に般若心経流れる、

BGM選曲まで良い!



「流石サキュバス…

想像より好みの姿に…

音楽まで凝るとは思わなかった…」



私は夢魔の実力を思い知ったが、

夢魔自身は自分の姿に驚いていた。



「ちょ!何これ!?

アジ・ダハーカ?ゴルィニシチェ!?

あんたどういう性癖してんのよ!?


こんな姿でどう交わるの!?

このでっかい体では貴女点じゃん!」



「いやそんな面倒な事しなくて良い、

一歩踏み出して私を踏み潰すか、

その大きな顎で一噛みしたら満足よ」



「貴女死んじゃうでしょ!

それ何が気持ち良いのよ!?」



「いいから早く!

仕事は早く終わって、

早く帰るに越した事無いでしょ!?」



「うぅ……無理ー!」



サキュバスは三つ首ワイバーン姿のまま、

上空に飛び去ってしまった!



「次は私の性癖満たす、

サキュバスよこして!」



「そんなの居ない!

いやあああああああぁあぁ!!」



文字通りあと一歩だったのに、

なんて情けない…

夢魔は負けたら気持ち良いらしいから、

勝った方が悔しくなるな…


新魔王の部下らしいけど、

魔族てこの程度なの?


口ほどにも無い…

そりゃ勇者に負けるわな…

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