表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢モンスターと人類滅ぼす  作者: 龍に本
第一章 どの悪役令嬢より「悪役」令嬢
48/263

ワイバーンの秘密

「…」



しかしサワイは、

今までしなかった冷めた目で、

私を見始めた。



「サワイ何なのその目は!?

嫌!見ないで!

そんな目で私を見ないで!」



「やっぱり俺の卵まずいっすよね?

金属のそのヒリヒリするやつかけたら、

姐御すっごく良い笑顔なりますもん」



私はサワイをゴートと、

平等に気遣っていたつもりだった。


冒険者肉も魔力が味に左右するか聞いたし、

ゴートの美味しそうな料理断り、

調味料だけ受け取って、

普段通りサワイ卵にした。


だが足りなかったのか!?



「金属何でも出来て、

めっちゃ器用ですもんね~

炎の温度だって俺より高いし、

穴も俺よりずっと広いし…」



炎の温度で嫉妬はワイバーンならではだが、

アイテムボックスを穴扱いし、

嫉妬はサワイならではだ。



「最初に俺でなく、

金属に出会っていたら、

冒険者狩りもエマ焼き討ちも、

楽だったんじゃないすかね?」



なるほどゴートの魔力を見て、

いじけているのか…

マスコット態でないのに可愛いやつめ!


いや可愛いがっている場合ではない、

サワイはかなりガチなのだ!



確かに最初にゴートなら異世界らしく、

どの冒険者にも無双出来たし、

風向き気にせずエマの街を滅ぼし、

アンデッド被害も無かった…



だがそもそもゴートが、

いきなり外に出ているだろうか?


最初にダンジョン行ったにしても、

サワイが居なければ私は、

ゴブリンか冒険者に、

早めにやられていただろう…



いや、こんな理屈では、

サワイは納得すまい…


私が逆の立場、逆の立場…

サワイの立場、サワイの立場…


サンドワームに憧れるワイバーンの時点で、

自分に置き換え難しいが、


言われたい言葉は…これだ!



「私の隣で一緒に前に出たり、

夜ずっと一緒に守ってくれるのは、

サワイだけでしょ?」



「そ、そうっすね…

へへへ…」



言動は男の子っぽいが、

そこは女の子なんだなあ…



ワイバーンを犬に、

置き換えて良いか分からないが、

長い尻尾を降り始めた…


尻尾?



「そう言えばワイバーンって、

尻尾先に毒針有るよね?

サワイ一度も使ってるとこ、

見た事無いんだけど?」



「あぁ毒針すか?

興味無いからすかね…」



自分の事だが興味無いと言えば、

私なら服装がそうであろうか?


他の女子はファッション誌を読み、

自分にどう合わせるか、

考える楽しみ有るが、



私の場合は考える前に、

私に合うらしい服を、

お母様やメイドが買って来て、

どうコーデするか考える間が無かった。



制服もまあ着れるから、

動けるから程度であり、

別にジャージでも体操服でも構わない。



毒針は蜂みたく、

飛行時の狩りには便利そうだが、

地面掘ったり目の前の冒険者には、

使い辛かったのだろうか?



「あ…でも毒針何回か、

姐御に当たった様な、

当たってない様な…」



「嘘!?体なんともないけど!?

尻尾の根元なら触れたけど…」



「指向性防御!」



するとゴートが、

サワイの尻尾に何か魔法をかけた。



「栄どん、サワどんの尻尾先触れてみて」



「てめえ今の話聞いてなかったのか!?

俺のは毒針なんだよ!」



「だから大丈夫はやく」



恐る恐るサワイの尻尾先に触れたが、

魔法陣で指が阻まれた。



「サワどんの毒針は、

栄どんにだけ刺さらない様にしたんだな、

他の人間には普通に刺さるんだな」



「やるじゃねえか…」



サワイがようやくゴートを認めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ