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悪役令嬢モンスターと人類滅ぼす  作者: 龍に本
第一章 どの悪役令嬢より「悪役」令嬢
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ハラスメント

「あっ!ちょっと待って!」



「てめえコラ金属!」



私とサワイがゴートを追うと、

冒険者達が笑い始めた。



「アハハハ!でっけえゴーレムが、

真っ先に怖じ気付いたぜ!」



「ふふふ!

女の子放って逃げるなんて情けなーい!」



紅一点の僧侶も嘲笑している!



私とサワイが追うと、

ゴートは大木の根本を枕みたく、

頭をうずめて震えていた。



「金属てめえ!

どう考えても俺らより強そうなのに、

尻尾巻いてんじゃねえ!

雄なら俺ら雌二頭守りやがれ!」



もしやこれは…

サワイがゴートいじめているのか?


サワイもワイバーン中では、

いじめられる側だったのに…


いつの間にか、

いじめる側になるとは闇が深い。



いじめられっ子が集まれば、

傷を舐め合って仲良くなれるのは、

お伽噺だ。


厳密にはいじめられっ子同士の中でも、

いじめっ子と更にいじめられっ子が発生する。


現に掲示板やSNSなど、

ネットがそうだ…



そして順風満帆に見えるいじめっ子達も、

細かくいじめられっ子が居て、


それがストレス解消に、

自分より弱い子をいじめる、

負過ぎる負の連鎖なのだろう…



まあムラ社会弊害で、

加害者だけ血眼で守る、

日本の先生は諸外国から見ても酷く、

日本の最も悪しき点と言えるが、


現場の苦労だけは分かりかけて来た…



もしくは一人娘の私が言うのも難だが、

下の子の世話に燃えた兄、姉が、

いざ弟、妹が来たら親を取られた嫉妬や、


はたまた二匹目の犬世話で、

一匹目がパターンにもなるか…



弱そうだからゴートの味方したいが、

それだとサワイが更に嫉妬に怒り狂う…


かと言ってサワイの味方して、

いっしょにゴート責めでは私も、

最低だったお母様やクズ担任と同じ、

反面教師になってしまう…



そして私はさっきゴートについ、

セクシャル的な逆セクハラしてしまったが、

サワイはジェンダー的な、

逆セクハラをしている!


そもそも女が強くなる権利が有るなら、

逆を返せば男が弱くても良い権利でもある…



むしろワイバーンのサワイだけでなく、

現代女子高生の私も広義の獣ゆえに、

生物由来の攻撃本能で戦えたのかも知れない…



だがゴートはどうだ?

元々工業用ゴーレムであって、

ドワーフも戦闘を想定して作ってない…


ロボットだから機械だから、

生物より強いと言うのも一種の偏見、差別。


つまりメカニカルハラスメント、

略してメカハラだ。



「ごめんなさいゴート、

ずっとダンジョンの奧に居た貴方を、

いきなり戦場、修羅地獄に連れ出して…

間近で見る冒険者はさぞ恐かったでしょう?」



そう言いながら私は、

ゴートの頭か背中と思われる部分を撫でた。



「辛いなら今からでも、

ダンジョン戻って良いのよ?


でもドルゼに何故裏切ったか聞きたいなら、

私達と一緒に来て、

戦いでは私たちの後ろに居て良いから。


後衛としての勇気見せて」



「えーっ!?俺らがこいつの盾っすか!?

絶対こいつのが俺らより、

あいつらの攻撃耐えれるじゃないっすか!」



「大丈夫ゴートには、

魔法で私たちの後方支援してもらうから…

サワイにもメリット有るわ」

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