表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢モンスターと人類滅ぼす  作者: 龍に本
第一章 どの悪役令嬢より「悪役」令嬢
40/263

刀の真

私は刀を鞘ごと渡すと、

ドワーフ霊達は受け取った。



霊体でもポルターガイスト現象みたく、

物を掴む事だけは出来る様だ。



『これ…俺達が作った刀だ…』



『間違いねえ!鞘は俺が作った!』



『鍔は俺だ!模様頑張った!』



『柄は俺だ!

この訳わかんねえ編み方、

苦労したんだよな~』



なんと!私の刀は、

このドワーフ達がここで、

作った様だった!


予想外メイキング!

いやスタッフインタビューか!?


呼び止めたの異世界転移らしく、

「これSSSランクの名刀」

とかチートだと思っていた…



『サーベルなら何本も作ったが、

扶桑刀なんて初めてだったからな~


ドラゴニュートが持って来た、

見本の扶桑刀で見よう見まねで…』



軍刀ぽかったのはドワーフが、

どうやらサーベルと混同した様だった。



『姉ちゃん、あのドラゴニュートと知り合いか!?』



「いえ、全然分からないです…

その…刀は拾いましたし」



『拾った~!?

あのドラゴニュート!

捨てやがったか!許せねえ』



『俺らの刀受け取って、

不満そうに代金支払ったけどさ~』



「私は皆さんに一銭も払ってなくて、

本当に申し訳無いんですけど、

この刀には本当に感謝してます…


皆さんのこの刀が無かったら私、

このワイバーンを助けられずに、

素手で返り討ちになってました。


今ここにもこうして、

来れませんでした…」



きっと自著を古本屋で買われた、

著者みたいな心境かも…

いや拾ったからもっと酷いかも…



「えっ!あの時こいつらのおかげで、

俺は姉御に出会えたんすか!?」



サワイもドワーフ刀を巡る縁に、

驚いている。



『へっへっへ!気にする事はねえ』



『いけすかねえドラゴニュートに、

渋々使われるより、

姉ちゃんに使われて刀も幸せだぜ』



『可愛い顔に似合わず、

かなり血を吸わせているしな♪』



刀鍛冶ってだいたい、

自作品を人殺しの道具でなく、

美術品として扱われたい印象有る。


ドワーフ達はもっと分かりやすく、

本来の用途で使われて満足しているのか。



そして剣客は刃を見たら、

どれだけ斬ったか分かると聞いたが、

製作者ならなおの事か。



『この刃を窯に突っ込んだのは俺だが、

打って鍛えたのはゴートなんだぜ♪』



なんと!ゴートも直接関係するとは!

ハンマーみたいな脚と思ったら、

本当にそうだったのか!


通常の泥で出来たゴーレムでなく、

金属のゴーレムなのは、

ドワーフの鍛冶を手伝う為か!


何となくサワイに言った、

「ゴートは刀みたいなもの」は、

実は的を得ていたんだ!



「そういや、

この子(・・・)は銘とか有るの?」



「いや無いんだな、

今は君の刀だから、

君が名付けたら茎に刻むんだな」



何にしよう…

刀は色んな格好良い名前有るな…


あの大人気鬼、呪い漫画、

はたまた整合性大冒険みたく、

シンプルに「栄子の刀」てのも良いが、


製作所に来て、

これだけ製作者集まっているなら、

特別な銘刻んでもらいたくなる…



やはりシンプルだが、

人類滅ぼすから「人斬り丸」かな?


敢えて格好良い刀に、

可愛い名前な「魔守りん」も考え、

合体して「人斬り丸魔守りん」だと、

特別な刀感出るな…


しかし「魔守りん」つまり「ままもりん」だと、

ママにトラウマ有る私には、

これ握る度にフラッシュバックしかねんな…


いや蝙蝠ヒーローが、

敢えてトラウマの蝙蝠に変身したみたく、

ママから受けた屈辱を忘れず、

アダムワールドに戻ればママ本人に使い、


自分は弱いモンスター達の良いママでいたい、

決意を込めて…



人斬り丸魔守りん(・・・・・・・・)」で!



この子は普段は通称の人斬り丸、

魔守りんは忌み名て事にして、

ここぞの時に呼ぶ事にしよう…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ