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悪役令嬢モンスターと人類滅ぼす  作者: 龍に本
第一章 どの悪役令嬢より「悪役」令嬢
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苦労する守護モンスター

魔神を崇める祭は終わった。


悪役令嬢ならば、

きらびやかな王宮の中世舞踏会やるべきだが、

私はゴブリン王宮の古代儀式が性に合っていた。



「魔神様は聞いた事有るんすが、

なんだか強そうな見た目っすね…」



先ほど無言だったサワイは、

ゴブリンの祭に圧倒されていたが、

ワイバーンらしい強弱評価した。


サワイはサンドワーム最優先みたいだが、

どうやらモンスターにも宗教が有る様だ。



そしてようやく、

私は第五層のボスモンスターに、

会いに行く事となった。



しかしボスは何のモンスターだろうか?

やはりドラゴン?


いやドラゴンだと下位互換でいて、

嫉妬深いうちのワイバーンが、

更に面倒な反応をするかも知れない…



そう思いながら、

ゴブリンに連れられ下りると、

巨大な金属の扉の前に、

三体のモンスターが居た。



「ボス~その部屋換気出来ないから、

カビやコケ生えちゃいますよ~」



ガーゴイルは石の腕を、

ガンガン扉にぶつけている。


換気気にするのは初耳だが、

カビやコケ心配は動く石像ならではか?



「たまには太陽の光浴びましょうよ~

外で珍しい魔石見付けるかもすよ」



ケルベロスは三つの顎に、

それぞれ輝く魔石を咥えていて、

物臭な飼い主にボール遊び要求する、

飼い犬ぽくて可愛い。



てか尻尾が蛇は知っていたが、

人間に噛み付いて攻撃用と思いきや、

三つの犬頭塞がっている時に、

喋る様だったのか!



「いくら宝守りたいからって、

持ち腐れは良くないですよ~」



スプリガンは小さい妖精故に飛び回るが、

中性的イメージ有る妖精には珍しく、

筋骨隆々で兵士の可動フィギュアぽく、

小さな巨人と言う矛盾した形容がピッタリだった。



なるほど確かに、

引きこもり家庭の家族ぽい。



「あの…貴方たちは、

ボスモンスターじゃないんですか?」



「え?違うけどさあ…」



「ボス名乗って冒険者を、

手前で返り討ちしたりするよ」



「こう俺ら三体で、

シフト組んでランダムに出て、

本物のボスに近付けさせないな」



動く石像ガーゴイル、

地獄の番犬ケルベロス、

宝の守護妖精スプリガン…


なるほど三体とも拠点を守るモンスターで、

人間に攻め込むタイプではないな…



すると案内のゴブリンが、

大声で中のボスに呼び掛けようとする。



「ボスー!可愛い人間の女の子が、

ボスに会いたいらしいですよ」



『冒険者は恐いんだなー!

落とし穴放り込んどいてー!』



これがボスモンスターの声か、

人間をかなり警戒している様だな。



「それがこの人間の娘、

他の人間から我々を守ってくれましたよー!」



「人間だけど味方でーす!

名誉モンスターですよー!」



名誉○○と言う言い方に、

良い印象は無いのだが、

名誉モンスターは文字通り名誉と、

受け止めておくか。



歯車や仕掛けが作動したのか、

扉が解錠された音が鳴ったし。

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