現代日本帰還
気が付くとアスファルトの固い感触…
馴染み深い音、臭い、風景…
これは若本トラックに、
牽かれたあの道路か!
ドハワールドでの事は、
夢かとも思ったが、
そんな展開漫画の神様だけでなく、
私も許さない…
事故直後だが痛み無いのも、
逆に現実の延長だ…
「お嬢様~今度はご無事でしたか♪」
トラックから帽子で作業着姿の、
若本が下りて来た…
メイド服でないのは新鮮だ!
「今度はね…今度は…
ところでサワイは?」
見渡すとワイバーンフィギュアの箱から、
サワイの体が発生した!
フィギュアから本物出るのか!?
「これが姐御の世界っすか~♪
アダムワールドと全然違うっすね…
本当に人間とゴーレム多い…」
「よく来てくれたわね!
ようこそ私の世界へ…
そのワイバーン人形が、
まあ色んなきっかけだったわ…」
「まじっすか!これっすか!?
金属が作った人形みたいに動かないけど、
出来凄いっすね!」
「ワイバーンフィギュアは、
私が預かりましょう…
サワイ様そのままでは、
目立ちますが?」
「確かに人間たち、
俺を見てるっすね~
じゃあ早速…」
サワイは学パロ夢の、
首高男子制服学ランでなく、
私と同じ首高女子制服ジャンスカ着た、
人間態になった。
やはり胸おっきい…
「…」
「ん?姐御もう俺の、
人間の姿に文句言わないんすか?」
「流石に慣れて来たわよ…
亜人モンスターにもいっぱい出会ったし…
そもそも若本の時点で、
人間態と分かったからには…」
「じゃあ一緒に行くっすよ♪」
人間態サワイは嬉しそうに、
私と手を繋ぎ駆け出した。
これまで私はサワイを、
弟ぽい妹分、男子ぽい後輩女子と思っていたが、
同じ女子制服も良い…
もし彼女が私の同期生だったなら…
少しは人間を好きで、
いられただろうか?