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悪役令嬢モンスターと人類滅ぼす  作者: 龍に本
第一章 どの悪役令嬢より「悪役」令嬢
25/263

「馬鹿な!君だって人間じゃないか…」



「人間だからこそ、

人間の醜さ恐ろしさ知ってるわ…」



「そいつらゴブリンは、

村を襲って略奪する害獣だぞ!?」



「今ダンジョンを襲っている、

貴方たち人間こそ駆除すべき害獣!」



「ええい!会話が成り立たん!

PKなら先に君を討伐する!」



「サワイ今!」



サワイはここぞとばかりに、

ブレスを二人に吐きかける!


しかし青年は盾、

僧侶は結界でこれを防いだ。


ダンジョンに来るだけあって、

他の冒険者より準備が良い…



畳み掛ける様に、

私は青年に斬りかかる。


だが再び盾に防がれた。



「甘い!」



「きゃっ!?」



私はそのまま、

青年の盾越し体当たりに吹き飛び、

思わず尻餅を付いた。



「きみ威勢良くて面白いけど、

ぶっちゃけ弱いよね?


いや女の子だからとかでなく、

他の女剣士の娘らのが、

もっと力有るよ?」



「くっ!」



やはり異世界の女剣士の中でも、

私は非力な方なのか…



「それにさあ~何で剣だけなの?

せめて安物でも装備揃えなよ?

盾強いでしょ?」



確かにそうだが、

アダムワールドの日本で盾は廃れ、

楯突き弓矢を防ぐ様になり、

使う発想は無い…



「はわわわわ…」



ふと隣を見ると、

ゴブリンの子ども二人も、

尻餅を付いて怯えている。


ゴブリンの子から見たら、

私たち人間こそ恐ろしいモンスターなのだろう…



「大丈夫恐くない恐くない…

お姉ちゃんは人間だけど、

貴方たちの味方よ…」



ゴブリンの子二人の頭を撫でる、

固い皮膚に覆われていても、

幼い子どもなんだ…


青年は私を殺したら、

あっという間にこの子たちも、

容赦なく殺してしまうだろう…



私は再び盾青年に顔を向け、

睨み付けた。



「盾は要らない…


盾は私自身の命だ!!」



この子たちを守れるなら、

ただそれだけで何も要らない…

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