女神討伐作戦
すると真っ先に、
オーベロン王とバルバトス王背後から、
小さな何かが女神に飛んで来た！
「うぉン！女神の金属美味過ぎる！」
「いやぁ！何よこのヒトデ！？」
プルガサリだ！
金属を喰う危険性ゆえに、
世界征服戦では御蔵入りしたが、
女神には遂に実戦投入された！
プルガサリはあっと言う間に、
虎女神の甲冑も武器も、
全て喰い尽くしてしまった！
「やめなさい！」
「ぐえー！？」
生身での攻撃には弱いのか、
プルガサリは虎女神の爪で捕獲され、
床に叩き付けられて、
気絶してしまった…
不死身でもダウンはするのか…
しかし虎女神が、
床のプルガサリから自分の足元に、
視線を変えると、
驚愕の事実に気が付いた。
「へっへっへ女神様！
さすが良い女やな…」
「虎だったのは予想外だが、
これまた良し！」
ハイカー王らオーク軍だ！
自らの鈍重さと女好きさを、
最大限活かして虎女神を、
アンデッド軍に代わってサワイ穴に、
再固定している！
「なに！？今度は豚！？
いやあああぁああぁああ！！」
豚が虎襲うとは、
食物連鎖逆転だ！
「セイゴクー達も行くっキー！」
「お前達も続け！」
セイゴクー王率いるサスカッチ軍と、
カノー王率いるコボルト軍だ！
セイゴクー王は両手に大剣を持ち、
サスカッチ軍は全員大銃剣を備えた、
テグレチャフ対物ライフルを持って、
女神を撃ちながら突撃している！
カノー王らコボルトは全員、
栄系四七でなく栄系七四に銃剣備えて、
これまた撃ちながら女神突撃！
百足屋さんの銃剣術指南、
活きている！
「エルフ軍は魔法と弓矢で、
サスカッチとコボルト支援！」
オーベロン王指揮で、
エルフ兵は遠距離攻撃している！
プライド高いエルフが後衛に徹し、
サスカッチとコボルト援護する成長とは！
「ゴブリン軍、ケット・シー軍も、
銃剣突撃！」
ホーブ王とラピスちゃん女王は見当たらないが、
代わりにバルバトス王が指揮している！
まさに新魔王！
いつの間にかヴォイヴォダ王ら、
吸血鬼は蚊の様に、
巨大な虎女神の体に貼り付き、
吸血している…
「オーガ軍！とにかく関節をブッ叩け！
女神がこんだけデカイなら、
足関節が弱い筈だ！」
ドーナ女王はワイルドながら、
合理的な指示をしている！
反抗的な重臣オーガすら、
真面目にメイスで虎女神の関節を、
叩いている…
「何なの！？何でモンスター達が、
ギャレワールドに！？
天使達は何してるの！？」
虎女神が動揺すると、
獅子頭若本は普段より、
ドヤ顔になった。
「背後の私の仕事が、
お嬢様に能力再付与だけと、
思いますか？
それはもう私が、
転位魔法で皆様を御招待しました♥️
お嬢様達には敢えて、
サスカッチの様に何も考えず、
勢いで突撃させてから、
私が皆様に指示してました！
敵を騙すにはまず味方から！
主のサポートこそメイドの仕事！
因みに後輩天使達は、
私よりは強くても勇者様より弱いので、
安心して巨人や怪獣モンスターの皆様に、
外で任せています！」
若本その巨大獅子頭のままでも、
私に仕えてくれている！
てか外の巨大戦見たい！
今それどころでないのは、
重々承知だけど…
「お嬢様、ちゃんとドローンゴーレムで、
録画してます♥️
それより女神エンタープライズ。
何で全知の貴女がお嬢様や皆様を、
はっきり認識出来ないと思いますか？
何で全能の貴女が、
お嬢様や皆様を消去したり、
無効化出来ないと思いますか？」
「そう言えば…確かに何で！？」
「生まれた時から、
貴女のお仕事を手伝い続けた私なら、
邪魔する事も可能だからです！
神様らしいチート能力は、
もう封じました！」
私の趣味性格を、
把握し切れなかったり…
怪物の四天王に、
いちいち突っ込んだり…
女神が安易だからと思ってたら、
それも若本の邪魔だったんだ！？
確かに全知なら把握し、
私なんて異世界転移させないし、
サワイ、ゴートに驚かず、
先生も認識出来る筈…
全能なら私たちなんて、
とっくの昔に消去か、
予定通り私が勇者と、
付き合っている筈！
「更に言えば、抗女神反転剤…
今もホーブ王、魔女、鍛冶モンスター、錬金術ゴーレムに、
どんどん大量生産させて、
女神エンタープライズの血管に、
どんどん転位させてます！
貴女はもう無敵の運営ではなく、
ちょっと固いレイドボスです！」
私は勇者に服薬させたが、
若本は女神にお注射なのか！？
確かに私の眼鏡に、
虎女神ステータスは、
レベル、HP、MPどれも、
無限でなく9999に、
変更されている！
