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悪役令嬢モンスターと人類滅ぼす  作者: 龍に本
第四章 恐ろしき破壊者
227/263

勇者覚醒

「あの時僕を優しく慰めといて

こんな卑怯卑劣な奸計を…


よくも僕の心を、

弄んでくれたな…


君はこの場で僕の、

生け贄になってもらうぞ!」



「それ言うのが遅かったわね…

本当に遅かった…」



ここまで来た私は、

格好良いモンスターの貴女に、

喰われる訳にはいかない!


あと少しで私の野望が叶うのだから…



「貴女こそ私の、

生け贄になってもらうわ」



私の口の人斬り丸と、

勇者の尾の女神の剣は、

激しく切り結び続ける!


街中を跳び回り、

どんどん舞台を変える…


私がこんなに激しい、

チャンバラし続けれるとは…



顎の私と尾先の勇者では、

攻撃範囲も力も技術も不利。


尻尾の剣だけでなく、

牙や両手足の爪と、

手数でも負けているのだが、


勇者は正義でいてホーム故、

人々や建物を巻き込まない様に、

細心の注意を払いながら、

戦わねばならない…



だが私は大魔王ゆえ、

巻き込めば巻き込む方が良く、

人々の畏怖もご褒美だ!



もし戦場がセリザーでなく怪京でなら、

立場は逆になっていた…


こうして打ち合い続け、

この前メイドになってサワイと潜入した、

王城内にまで来た…



「おいあのモンスターは何だ?」



この前私対策本部内に居た騎士…

他騎士と装備違うから、

レン若王警護の近衛騎士か?



「ワーウルフは大魔王だろうが、

羽毛が生えたドラゴンは何なんだ?」



「大魔王の配下か?

醜くおぞましいな…」



「尻尾の剣は女神の剣…

まさかあのビラ的に、

勇者様の正体…?」



「本当にモンスターだったのか!?

あの美しい姿は我々を謀る、

嘘だったのか!?」



「見損なった!化け物め!」



「くっ!」



勇者の攻撃が鈍った、

自虐で言った言葉も、

人に言われたら傷付くよね…


本当にごめんなさい勇者キョウ…

強過ぎる貴女に私が勝つには、


貴女の傷口を開いて、

塩どころかニトロ流し込んで…


弱らせるしか無かったの…



すると一番若い近衛騎士が、

先輩近衛騎士たちに激怒した。



「馬鹿野郎!分からないのか!?


勇者様は人の姿を捨ててまで、

大魔王を討とうとなされているんだ!


俺たち人間を守る!

ただそれだけの為に!」



すると先輩近衛騎士達は我に帰り、


泣いて跪き…祈り始めた。



「おぉ…勇者様…なんと言う無礼を…」



「どうかお許し下さい…」


 

「弱き我々のために…」



「勇者様!貴女は勇者様だ!」



これには思わず、

私も言及せざるを得ない…



「貴女は貴女が思うほど、

孤独でなかったみたいだけど?」



「そうだね…全部君のおかげだ、

ありがとう」



やばい!勇者には何しても、

好感度アップしかしない!


更には近衛騎士から次第に、

民達にも謎のドラゴンが勇者だと、


私に立ち向かうヒーローだと、

認識し始めた。



「勇者様!」



「がんばれー!」



「負けるなー!」



「大魔王やっつけてー!」



「みんな…ありがとう…」



勇者はようやく救われたが、

私自身には非常にまずい戦況だった…


これ、絶対勇者勝つパターンだ…



精神攻撃でHP7001→3201まで削ったのに、

どんどん回復している!


体も金色に光り始めている!

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