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悪役令嬢モンスターと人類滅ぼす  作者: 龍に本
第四章 恐ろしき破壊者
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正義の孤独

すると戦士グッドフェローが、

高笑いし始めた。



「はっはっは!

あたしらはキョウと違ってブレねえんだよ!

王と女神がブッ殺せと言ってるから、

お前ら全員ブッ殺すんだよ!

兄貴から死ね!」



「うおっ!?」



オーベロン王は顔を上げたが、

土魔法と風魔法を組み合わせて、

地面に手を付いたまま、

スライドする様に

グッドフェロー踏みつけを回避した。



「そもそも奴らの、

無神経さと同調圧力が、

前から気に食わなかったのだ…


魔神に唆されグラウンドワールドを作ったが、

広過ぎるからと口論なったのが、

ドワーフ皆殺しのきっかけだ!」



魔法使いドルゼ離反の理由は、

やはりゴートのアイテムボックスだったのか!

あそこの広さは怪物帝国としては、

非常に助かっているのだが、

モナカ王国、無敵戦隊入りする、

きっかけでもあるが…


やはりドルゼは、

グッドフェローやバプテスマよりは、

同情出来る!



「貴様ら悪のモンスターどもは、

我ら正義に退治されて、

人々を喜ばせるために、

女神様が作ったのだ!」



確かに女神がモンスター作った理由、

バプテスマの言う通りらしいけど!


だからと言って言う通りには、

絶対しない!させない!



駄目だ、こいつら口説き様がない…

説得出来ないタイプだ!


この無敵戦隊の流れも有ってか、

一番ブレる勇者も離れてきた…



「僕は勇者だから、

君たち可愛いモンスターより、

可愛い人間達を優先しなきゃいけない…

それが女神様に与えられた、

使命なんだ…」



なんて責任感の強い!

女神め!キョウのこの性格に付け入り、

人間態の勇者を押し付け続けたな!



「そんなあ…」



「勇者様…」



「仮に百歩譲って、

僕が怪物帝国入りするなら、

条件が有る…


そのワイバーンと魔神だけは、

僕がこの手で殺す!」



「サワイと若本を!?

二人は私にとって、

大切な存在なのに…」



「女神様は本来!

僕の相手役として君を!

モンスターを愛し、

本当の僕を受け入れてくれる栄子を!

無敵戦隊入りさせる予定だった…

そこの魔王軍残党狩りするつもりだった!


それをワイバーン!

貴様が何故栄子と居る!?

栄子の隣は僕の居場所だったんだ!

僕が最初に出会って旅するべきだったんだ!


人間態でなく爬虫類のままで!

醜くおぞましいドラゴンのままで!

栄子の愛を一身に受け続け!


お前が誰より憎い!

勇者の僕が嫉妬している!」



「え?お前が?俺を!?」



サワイは他モンスターに嫉妬し続けるあまり、

自分が嫉妬対象、

しかも誰より強い勇者からな事を、

認識出来ないでいた…


先生やゴートの直接攻撃より、

サワイの間接的な寝取りの方が、

勇者にダメージ与え続けていたのか!


なるほど…勇者はドーナ女王に近い…

いつも立場の重責を背負い続け、

戦い続けて…


だがドーナ女王には、

ラピスちゃんと言う理解者が居るが、

勇者にはそれになり得たのが、


よりによって敵対する私か…


運命の歯車は何て皮肉なんだ…


そんな条件を出す勇者の、

ラピスちゃんにはなれない…



どちらかと言えば元人間の私が、

哀しき悪役タグを付けられ、

ヒーローである勇者と戦い通じて、


孤独を癒され感謝しながら死ぬか、

勇者の味方になって、

他のモンスター倒すのが王道だろう… 


だが私の物語はそうではない…



モンスターに与した元人間の私が、

仲間や民との絆を深めて幸せとなり、


ヒーローである勇者が、

仲間や民に心許す事が出来ず、

孤独なままだったのか…


幸せになるのに必要なのは、

力でなく愛なんだ…

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