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悪役令嬢モンスターと人類滅ぼす  作者: 龍に本
第一章 どの悪役令嬢より「悪役」令嬢
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荼毘

火の流れは当然、

風に乗り北から南に広がり、

逃げる人々も南門に集まる…



そこを潜りで先回りした、

私とサワイが待ち構える。



「今日一番の強火!」



集まった人々はサワイのブレスで、

一気に焼かれる…


何人か燃えながら突っ込んで来るが、

それを悉く斬るのが私の仕事だ。



孔明の奇門遁甲は、

魔法の様に扱われているが、

実際は天候や地形の流れを見て、

適切な戦術を行う。



気の流れと言えば凄そうだが、

要は風通しであるので、

風水でも換気や掃除は重視される。



今はどちらかと言えば連関の計ぽくて、

孔明は伏龍で三顧の礼や、

洪水時に龍神に生け贄代わりに、

饅頭由来のが好きだが。



本物の東洋龍なら私は、

三顧どころか四顧も五顧も礼したいし、

洪水と言わず普段から首投げ込み、

ついでに自分も身を捧げたいが。


あとこのドハワールドの中国ぽい国なら、

本当に気弾打って舞空出来るかもだが…



「エマの街滅んでるっすね~♪

てかやっぱ真ん中の城、

ほっといて良かったんすか!?」



「火災は燃えて炭にする火そのものより、

毒を広げる煙のが危険だから大丈夫、

領主ただでさえ呼吸し辛そうな、

骨被ってたから今ごろ燻製よ」



特大のキャンプファイアに、

レクリエーション好きでなかった私も、

胸踊る…だが…



「姐御何で泣いてんすか?

これガキやジジババも焼けているからすか?」



「いや…それはさっき言った、

サワイが見てないとこで殺すパターンだから良いけど、

あのアンデッド達が可哀想かなと…」



「あーそういやあいつら、

元人間とは言えモンスターでしたね…

これで良いんじゃないすか?


単体でアンデッドなったなら、

姐御の説得聞けるかもすが、

領主に操られてたら領主の言いなりっすよ。


姐御には領主以上の死霊術で、

奪って操り直せないし、

面倒見切れないでしょ?」



「ま、まあ…」



ならこうして火葬で、

成仏が正解だったのだろうか?


これから人間を滅ぼす為に、

どれだけ罪無きモンスターを巻き添えにするのか?

そう思うと胸が痛く、

初滅ぼしも素直に喜べなかった。




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