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悪役令嬢モンスターと人類滅ぼす  作者: 龍に本
第三章 滅ぼすもの、滅ぼされるもの
204/263

平行線の幸福論

「栄子、今からでも遅くない。

君を醜くおぞましい怪物達から、

勇者の僕が助けてあげる…」



「お断り!何ベタな冒険物語みたいに…

私は囚われの姫でなく大魔王!


国作れと言ったの貴女でしょ!?

和平交渉したかったんでしょ?

なに勇者様が前言撤回してるのよ」



「悪魔帝国乗っ取りなら、

話は別だ!

バルバトス王はベルゼバブ王の様に、

僕に立ち向かう勇気が無い弱虫だから、

君を擁立して利用しているだけだ」



勇気キョウに顔を向けられ、

バルバトス王は睨み返しつつ、

震えていた。



「悪魔帝国貰えて大満足!

貴女が地図に書いた丸より、

多くのモンスター守れるしね!


どのみちあの丸でも、

モナカ王国と敵対避けれないでしょ?

私たちを政治利用しないで!」



「政治利用なんてそんな!

モンスター好きな君を尊重して…

共存共栄出来る筈だ!」



「さっきモンスターを、

醜くおぞましいだの言ってたでしょ!

勇者の美的感覚ではそうだろうけど、

私にモンスターは美しく愉快!


そもそも人間同士で、

共存共栄出来ないのに、

モンスターと人間がどう?


一部でなく全体的にどうやって?


私の美的感覚ではむしろ、

勇者や司祭たち人間の方が、

醜くおぞましいんだけどな~


あ、亜人モンスターは良さ分かって来たから、

戦士と魔法使いは有りね」



「嘗めやがって!

微妙な認め方してんじゃねえ!」



「だから待てと!」



戦士グッドフェローは、

終始激怒しているが、

勇者キョウは哀れむ描写を浮かべた



「魔神にそこまで歪められたか…


そもそもアダムワールド日本で、

君自身や父や婚約者を殺した、

魔神の言いなりの時点で、

普通に考えて、

おかしいと思わないのか?」



「何言ってんの?

若本やモンスターはアダムワールド日本でも、

ずっと私の心の支えだったし、

逢った事無い年寄りと、

危うく結婚させられるとこだったのよ?


若本は多少強引だったけど、

ドハワールドに来た今超幸せ!

満たされてるわ!


アダムワールドでの辛い日々も、

今思えばドハワールドの、

引き立て役に過ぎなかったと思えるわ。


勇者のアダムワールド時代は知らないけど、

ドハワールドに来た今幸せ?」



「何を言っているんだ…僕は勇者だぞ…

女神様に祝福されて人々に愛されて、

富も名声も地位も有る…


この世の誰もが羨む、

完璧な幸せだ…


魔神に洗脳完了された君を、

説得するのは無理そうだね…


喋り過ぎて喉が乾いたから、

お茶もらうよ」



今は勇者を言い負かすより毒殺!

「ごめんなさい勇者様についてきます!

このお茶とお菓子は、

せめてもの御詫び」と、

へりくだってでも飲ませようとも思ったが、


どのみち喉乾いたなら、

そこまで媚びなくて良かったな。



今勇者が飲んだ紅茶は、

カップにゴートの改造ヒドラ毒十滴…


つまり一万人を骨に出来る、

デスブレイクティーだ!

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