表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢モンスターと人類滅ぼす  作者: 龍に本
第三章 滅ぼすもの、滅ぼされるもの
190/263

扶桑神話

そして廊下を渡りながら、

先生は興奮した口調で話した。



「よくやった!

やはりうぬの弁は天下一!


わしは公家どもを褒めた覚えは一切無いが、

高慢な奴らを説き伏せるには、

言い負かすより謙遜よ…」



「エルフの里で先生達と、

徹夜で返詩考えた経験活かしました♪

あの時の先生のアドバイス通り、

相手の好みを考えましたからね」



「あの晩四人がかりの論を、

一瞬で思い付いたるは流石なり」



「まあ今回は若本が、

夢で龍帝に根回しも有りましたし…


そう言えば若本の扶桑での呼び名、

草薙大神て何なんですか?


アダムワールド日本では、

草薙の剣なら有りますが…」



すると先生は立ち止まって、

振り返りながら自分の袖から、

巻き物を取り出した。



「これが扶桑での魔神、

草薙大神ぞ」



先生が広げた絵巻物には、

古墳時代の男性装束を纏った、

ヤマタノオロチが描かれていた…


手足の袖にそれぞれ首が出て、

襟からは残り四本の首で、

(みずら)の様な鰭が有る…



襟には勾玉の様なトゲが生え、

右手首は銅剣、

左手首は鏡盾を持って、

三種の神器を揃えている…



スサノオとヤマタノオロチ合体は、

なかなか乱暴に思えるが、

確かに草薙の剣なら、

スサノオ、ヤマタノオロチ、皇統が束ねれる、

スリーピースの欲張りセットだ!



先生が更に絵巻物を進めると、

草薙大神は川で女神と対峙している…



「あ、これあの女神ですか?

私が居た日本は、

ドハワールドで唯一、

女神が一番偉い国でしたが…」



「それは変わっておるな…

扶桑では女神は、

空亡御中主(そらなきのみなかぬし)と呼ばれ、

崇められてはいるが、

草薙大神よりは格下ぞ」



空亡!?

占いやゲームから派生した、

21世紀になって生まれた、

歴史浅過ぎる最強妖怪!?


太陽だからとアマテラスと!?

名前的に天之御中主(あめのみなかぬし)も!?


女神もスリーピースの欲張りセット!



常世(とこよ)誓約(うけい)を行い、

草薙大神が噛み砕いた、

空亡御中主の剣で世界が…


空亡御中主が噛み砕いた、

草薙大神の勾玉で生命が生まれた。


そして空亡御中主が草薙大神を、

天の岩戸封印時は昼、

草薙大神が空亡御中主を、

天の岩戸封印時が夜になるそうだ」



日本神話と似ている様で、

微妙に違う!

ちょっとアポピスとラーの、

エジプト神話要素も!?


てか日本神話では有耶無耶な、

人類誕生はそこなんだ…



「ゆえに草薙大神も女神、

空亡御中主の元使いで、


しかもうぬの侍女だった事実は、

未だに受け入れ難くはある…」



「先生は先生で、

若本に驚いたんですね…

詳細は後で本人に聞きます…」



「そうだな…おおっと、

神話の話をしたら長くなったが、

うぬとは言葉より剣を交わしたかった。


そこの庭に下りよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ