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討伐対象本人
ガラ悪い二人を路地裏に連れ込むと、
スケベな期待をしたのか、
やや前屈みになっている。
「サワイ、喰って」
「ゴガァァアアア！」
サワイはワイバーンに戻り、
真っ先に面倒そうな魔法使い男の頭を、
悲鳴を出す間もなく顎で噛み砕いた。
「まさかお前が！？」
ナンパしたウブそうな女が、
利用しようとした討伐対象本人と知り、
剣を抜こうとした男が、
抜剣する前にサワイは手の鍵爪で引き裂いた。
「あーやっぱ冒険者美味いっす！
引き締まってて健康的で、
さっきの汚いガキやジジイと全然違うっす！」
サワイは人喰い食レポしている、
モンスターが冒険者の経験値となる逆に、
冒険者肉は一般人肉より美味いらしい。
「しっかし姐御この街、
滅ぼすんすよね？
何でこいつら炎でなく補食指示したんすか？
美味かったけどもう腹一杯す！」
「焼き討ちは闇雲に、
火を放てば良い訳じゃないのよ、
貴女もずっと吐きまくれる訳じゃないでしょ？」
「ま、まあ…そうすね…
今日はあと四回くらいまでっすかね…」
「じゃあ次は、
街全体の様子を見ましょう」
