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悪役令嬢モンスターと人類滅ぼす  作者: 龍に本
第三章 滅ぼすもの、滅ぼされるもの
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龍おばさんの推し活

廊下を渡り居間に行く途中、

先生は思わぬ事を言い出した。



「大倉、南蛮竜と貝仲だと、

お辰に言え」



「な、なんで///」



「長旅から帰って来た亭主が、

若い女二人も連れ帰り、

心穏やかな妻が居ると思うか?」



「な、なるほど…

先生優しいですね」



先生は私の師匠兼部下だが、

「これがわしの今の主君」

と言われても信じず、

変な目で見るのが普通だろな…


だが居間のお辰さんは、

私たちの想像を越えていた。



「キャ~!隈様~!」


先生と似た頭が龍でいて赤く、

龍お姉ちゃんの様に髭無いが、

人型で和装だった。


お辰さんは玄関でグッズ見た、

白熊の歌舞伎役者を推して、

自作内輪を両手に持っていた。


白隈太夫て名前だと、

お辰さんの額の鉢巻で知った。



モナカ王国や怪物帝国では、

魔法の鏡がテレビポジだが、

扶桑では床の間の掛け軸がらしい。


縦長で見辛くないのだろうか?



「おいお辰!

亭主が長旅から帰ったなら、

出迎えぬか!」



「あぁあんた?うっさいわね~

今から隈様の見栄切りだから、

黙ってて!」



龍お姉ちゃんから逆算し、

お辰さんもお堅い感じと思いきや、

自分より若い男性アイドル推すとは、

普通のおばさんじゃないか!


私のお母様より!



「すまぬ大倉…

武者修行前のお辰は、

こんなではなかった…」



「でも歌舞伎役者に貢ぐのは、

良い趣味だと思いますよ。


私の母は邪教僧に、

父の富全部貢いだせいで、

我が家は困窮してました」



「そうなのか…そうだったのか…」



先生は私の人嫌いの片鱗を知り、

冷や汗をかいていた。



「あぁそれと私、

この南蛮竜と…」



「貝仲っす♥️」



「ふーん…ボリボリ」



私とサワイが抱き合っても、

お辰さんは興味を示さず、

餞別を食べ始めた。


嫉妬的な興味持たれるよりはマシだが、

せめてこちらを向いて欲しかった。



「あっ!それより見て!

隈様の見栄♥️

男前過ぎない!?」



「は、はあ…」

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