祖父と孫
吉田家は御所を守る様に、
大通り前辺りに有った。
他の公家屋敷よりは小さいが、
私の旧家やハイカー王宅より、
広大な武家屋敷だった。
「では私は仕事が有りますので、
これで…」
そう言って下ろすと龍お姉ちゃんは、
御所の方に飛んでいった。
「旦那様お帰りで…ひっ!?
そのお嬢さんもしや…」
「当然なり」
確かに人間の使用人、
中間のおじさんは私を見て、
怯えている…
文で私の話を聞いた様だ。
セイゴクー王の人間妻と同じく、
先生の使用人なら人間でも、
今は見逃す…
どうせ扶桑は妖怪化、
かなり簡単だし。
庭は苔むしていて風情有るが、
池の鯉が気になった。
「あの鯉もしかして…」
「いかにも!
そうれ!わしが帰って来たぞ~♪」
「わあい!お爺々様~️♥️」
そんなお年玉感覚で、
鯉に餌やり!?孫だから!?
この鯉達の何匹が、
登竜門上れるだろうか…
あと先生も、
孫には甘いんだな…
「てかジジイって魚喰ってたけど、
間違えてその孫喰わないのか?」
「うぬとて、
無精卵と有精卵は、
間違えなかろう」
サワイと先生の、
東西竜同士ならではの、
ドラゴントークだ!?
こうして先生はようやく、
玄関の引き戸を開けた。
「むっ!?これは…?」
吉田家の玄関口には、
隈取りした白熊の浮世絵や、
置物、木彫りが飾られていた。
「先生そのホッキョクグマ、
何なんですか?」
「分からぬ…武者修行に出る前は、
こんな物無かった…」吉田家は御所を守る様に、
大通り前辺りに有った。
他の公家屋敷よりは小さいが、
私の旧家やハイカー王宅より、
広大な武家屋敷だった。
「では私は仕事が有りますので、
これで…」
そう言って下ろすと龍お姉ちゃんは、
御所の方に飛んでいった。
「旦那様お帰りで…ひっ!?
そのお嬢さんもしや…」
「当然なり」
確かに人間の使用人、
中間のおじさんは私を見て、
怯えている…
文で私の話を聞いた様だ。
セイゴクー王の人間妻と同じく、
先生の使用人なら人間でも、
今は見逃す…
どうせ扶桑は妖怪化、
かなり簡単だし。
庭は苔むしていて風情有るが、
池の鯉が気になった。
「あの鯉もしかして…」
「いかにも!
そうれ!わしが帰って来たぞ~♪」
「わあい!爺上~️♥️」
そんなお年玉感覚で、
鯉に餌やり!?孫だから!?
この鯉達の何匹が、
登竜門上れるだろうか…
あと先生も、
孫には甘いんだな…
「てかジジイって魚喰ってたけど、
間違えてその孫喰わないのか?」
「うぬとて、
無精卵と有精卵は、
間違えなかろう」
サワイと先生の、
東西竜同士ならではの、
ドラゴントークだ!?
こうして先生はようやく、
玄関の引き戸を開けた。
「むっ!?これは…?」
吉田家の玄関口には、
隈取りした白熊の浮世絵や、
置物、木彫りが飾られていた。
「先生そのホッキョクグマ、
何なんですか?」
「分からぬ…武者修行に出る前は、
こんな物無かった…」