異世界の日本ぽい国
アグネアとヴァースキは残念だったが、
シンドと同盟結べたのはヨシ!
若本の転位魔法で、
次は扶桑に行くのだが…
「大倉わしの扶桑より、
蓬莱と組みたそうな顔しておるな」
「そりゃあモナカ王国以上の、
大国ですし…」
「だが奴等と組めば、
悪魔帝国時代の悪鬼どもの様に、
うぬの怪物帝国も、
金で支配されてしまうぞ」
確かに怪物帝国まで、
悪魔帝国の二の舞になりたくない。
あれからオークをどんどん雇用し、
鍛冶モンスターの工業製品も売り、
経済的に豊かになりつつ有るが、
戦争中だから油断ならない。
そう思って来た扶桑の難波は、
予想を越えた和風異世界だった!
「下に~下に~」
江戸時代くらいの街並み、服装。
皆髷を結って和服なのだが、
参勤交代しているのがなんと!
全員妖怪の武士だった!
百鬼夜行?いや百鬼昼行だ!
それに平伏す人間の町人たち…
面倒そうだから、
私たちは長屋の影に隠れた。
「え?扶桑の武士て、
全員妖怪なんですか!?」
「武士だけでなく、
帝、公家、祭司もなり…」
悪魔帝国やシンドも、
モンスターが王様だったけど、
扶桑は妖怪と人間の格差社会なのか!?
「あ、でもあそこの、
子どもとおじさんの武士、
人間ぽいですけど?」
「持っているのをよく見よ、
豆腐小僧と小豆洗いなり。
元は人間だったが、
妖怪となり士分を得たのだ。
うぬと同じだ」
確かに豆腐小僧と小豆洗いは、
食べ物持っている以外、
ほぼ人間と変わらないけど…
私が人狼になるより、
ずっとお手軽に、
モンスターになるだなんて!?
「着付けは店ではなく、
わしの家で妻にやらせる…
近くのねね川に娘を呼んでいるから来い!」
先生のお宅訪問!?
先生の娘どんななんだろ…