性能と力量の差
サスカッチ、オーガ、オークは、
既に量産した栄系銃を手にしていた。
「お前の訓練しんどいっキー!」
「てかこの鉄砲有ったら、
ドラゴニュート勝てるんじゃね?」
「こいつの体は金になるしな!」
サスカッチは単純に、
先生の厳しさにキレて、
オーガは先生にも下剋上目論む…
オークは人間同様、
先生の体目当て…
てか人型女の子の私来ても無視し、
先生で頭いっぱいなっている!
「お前ら辞めるっキー!」
「おいお前ら!」
「辞めえや!」
セイゴクー王、ドーナ女王、ハイカー王の、
制止を聞かずに一同は、
栄系四七を手にして増長し、
先生向かって一斉射撃を始めた!
若本は銃与えるの、
早過ぎなんじゃ!?
凄まじい銃声…
フルオートでマガジンの弾撃ち尽くし、
薬莢の山が出来る…
「やったか!?」
「うぬら武器性能で増長したか、
それでわしとの力量差は埋まらぬ…」
なんと!先生は木刀で、
全ての銃弾を叩き落としていた!
爪刀でやったとしても凄いが、
爪より柔らかい木でなんて!
「どけ!連射でなく、
一度に沢山撃てば良いんだよ!」
すると見覚え有る、
オーガ官僚がスパス12を構えた。
接近戦用にショットガン、
鬼に似合うだろうと、
安直な理由で若本が追加した、
映画でよく見る散弾銃だ。
しかし散弾も、
先生はあっさり木刀で弾いた。
「さあ早く弾込めせよ、
それとも銃剣突撃する気概有るか?」
「…参りましたあ!」
一同は栄系四七や、
素晴酢十二を捨てて、
先生に降参した。
「うーん先生、
やっぱり強いですね…
ところで亜人と言えば、
ケット・シーとコボルトは?
ゴブリン、エルフはゴートの魔法軍団で、
吸血鬼、魔女、元人間は、
若本の暗黒軍団なんでしょうけど…」
「猫又どもはこやつらより先に、
増長し楯突いたので、
わし自ら鉄砲を没収しておいた。
しかもあの猫娘、
『けんかはやめて!』と、
泣き出すだけのすくたれ者ゆえ、
全員ここの裏で正座で、
反省させておる最中よ」
オーガより先にケット・シーが!?
まさに反乱奴隷!
てかラピスちゃんやっぱり、
荒事には向いてないんだ…
ケット・シーで一番偉いとは言え、
醜い争い前提の政治や戦争に、
果たして引っ張り出して良かったのか…
先生やドーナ女王みたいに、
時として非情になれる者や、
若本やケイン参謀みたいに、
腹黒く狡猾な者向けの舞台なんだ…
純粋無垢な彼女は、
慈善事業とかのが良かったんじゃ…
「犬神どもは鉄砲に怯え、
怪京内の市場におるぞ」
取り敢えずコボルトに、
会いに行こう…
まともに喋ったのはケイン参謀のみで、
カノー王や豆柴コボルトは、
恐がらせてしかいないし!