偉大なる大魔王
よく見るとエルフやホビット、
ケット・シーの女も居る…
人間はともかく亜人なら、
怪物帝国としては救助せねば!
「もうダメ~!」
「人形が動くな!フン!」
なんと!止めるの耐えきれず、
ポーズを解いて座り込んだ人間の女を、
クロノス王は踏み潰したではないか!
人間だったから良かったが、
これが亜人だったら…
「えーと人間はまだしも、
亜人の女は解放して欲しいんだけど…」
「ははは!何を言う!
今の床に飾った生き人形は三軍!
棚に飾るのは二軍!
一軍になれば机に飾ったり、
余自ら撮影したり絵に描いてやる、
名誉を与えてやるのだぞ」
クロノス王にも、
お気に入り順有るのか…
いや本物の人形でやれよ!
生きた女に強いるなよ!
この世界が魔法で、
既にカラー写真実用化は知っているが、
クップくんが見せたキリナ含め、
変態ゴリ押しの悪印象ばかりだ…
「小魔王と侍女なら、
一軍にしてやっても良いぞ!」
すると気が付くと、
私と若本は、
クロノス王の机に乗っていた!
「余は時間も操れるのだ!
時間を止めれば全ての女は生き人形!
小魔王は白か…大人しいな…
侍女は黒とは派手だな…
貴様ら変わった下着だが良いぞ!」
こいつ時間を止めた隙に、
机に乗せただけでなく、
私達のスカートもめくってたのか///
アダムワールド下着は、
初めて見た様だが気に入るな!
てか巨神のクロノスと、
時間の神クロノスは、
同名の別神格なんじゃ…
「てかうちの侍女、
魔神様なのに、
そんな無礼良いの!?」
「はっはっは!何を言う!
魔神様と言えば世界を支えておる!
そんな小さくて可愛い訳あるまい!」
なるほど巨人にとっての魔神は、
アトラスなのか…
クロノスから見たらアトラスは甥だが、
世界を支える時点で別格か…
若本なら直ぐに、
アトラスにもなれるだろうが、
今から世界支えさせても、
どう見せれば…
てか生き人形や時間停止やアトラスとか、
クロノス動き止めるの好き過ぎだろ!
「大きければ大きいほど偉く、
小さければ小さいほど卑しい!
ゆえに魔神様は偉大で、
卑小な貴様らは飾られておけ!」
「大きい上に時間止めれるなら、
さぞ強いんでしょうけど、
卑小な勇者に勝った事有るの?」
「そ、それは…」
今度はクロノス王自身の、
動きが止まった…
クロノス王でも、
勇者には勝てないのか…
「だが貴様らには勝てる!
貴様らもずっとそこで、
生き人形になっておけい!」
交渉決裂…
プライド高過ぎるので、
オーベロン王みたいに、
強攻手段しか無いか…
「若本、私を巨大化」
「心得てます」
すると私の体はみるみる大きくなり、
王宮の天井も突き破った。
「大きければ大きいほど、
偉大なのよね?
卑小な貴方は私の生き人形に、
なって貰おうかしら?」
「ぐぐぐ…」
「時間止めても無駄よ!
私の侍女は魔神様と言ったでしょ!
貴方より時間を操れるわ」
「分かった…
大魔王と認める…」
こうしてクロノス王も従え、
亜人女は全員救助した。
巨人が味方になれば、
私が温める戦術構想が実現する!