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悪役令嬢モンスターと人類滅ぼす  作者: 龍に本
第二章 勇者の猛威
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最小限の犠牲

先生とイイヒー侯爵は、

水と炎だけでなく、

闇や光やら様々な斬撃を飛ばしたり、

地割れや隆起も起こしたりと、

激しいチャンバラを繰り広げた。



「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」



「とりゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」



二人はどれがどちらか、

分からない気合いの雄叫びを上げ、

激しく切り結び続ける…


まさに男の世界!


私と言う女の奪い合いと言う点では、

喜ぶ女も居るシチュだが、

今は昼ドラのドロドロ時間でなく、

大河ドラマの合戦シーンだ。



そして先生は爪刀で、

イイヒー侯爵の鋼剣を飛ばした。


勇者と違いイイヒー侯爵は、

格闘戦は出来ないのか怯み、

先生はその一瞬の隙を逃さなかった。


遂に先生はイイヒー侯爵の、

首をはねて勝利した。



影武者か何かとも思ったが、

次のイイヒー侯爵は出ず、

マーク軍兵士騎士の反応からして、

どうやらイイヒー侯爵本人だった様だ。



「あの侯爵様が!?」



「よくもよくも!」



「こうなれば全軍突撃して、

侯爵様の仇を…」



マーク軍は怒りと悲しみの余り、

大将が討たれたら降伏ルール忘れ、

先生向かって全軍突撃し始めた。



先生ならバッサバッサと、

無双出来そうだがせず、

マーク侯爵の首を左手で拾いつつ、

右手の爪刀でマークの街を指し示した。



「わしに挑む前に、

うぬらの街を振り返ってみよ!」



マーク軍が立ち止まり振り向くと、

城壁にはモナカ王国や、

イイヒー侯爵家紋章が描かれた旗は無く、


私が考えたばかりの、

○に怪の旗、バナナ紋章の旗、肉球紋章の旗が、

堂々とはためいていた。



「あぁ!?」



「何で!?」



城門上の屋根には、

見慣れたセイゴクー王と、

見慣れないドーベルマン型の、

コボルトが居た。


始めて見るがあれが、

コボルトの王カノーか?



「ウッキウキキキキ~♪」



「アオーン!」



セイゴクー王は勝利の舞を踊り、

カノー王は勝鬨の遠吠えをした。



そう、男同士のタイマンの間に、

サスカッチ軍、コボルト軍を、

ゴートがマークの街内に転位させたのだ。


無論中に居る魔法使い対策に、

エルフ軍も少し参戦させ、

残った兵士を殲滅させて、


マークの街を制圧したのだ。



無論マーク軍も同じ事を考えたのか、

イイヒー侯爵の裏指示か、

はたまた部下が秘密でなのか、

怪物の騎士団背後からアサシンも、

何人か私を暗殺しようと来ていた。


しかし小柄で霊力高い、

ゴブリン軍が大半のアサシンを返り討ちにし、

気配遮断し切ったアサシン一人だけ、

ニーズヘッグ掛け登って、

私背後まで到達したが、


それは今サワイの餌になっている。



「主を失い城を失い、

次は誇りの為に、

中の家族まで失うか!?


命は愛する者を守るために使え!


わしら怪物の騎士団に降伏し、

怪物となれ!

さすれば魔女様の、

慈悲を受けられようぞ!」



「…」



マーク軍は剣を納め槍を杖に降伏し、

全員私にひれ伏した。



「え?もう終わり?」



「俺たち何もしてねえぞ」



「楽だったな…」



大半の怪物の騎士は、

物足りない表情を浮かべたが、

これが良い…


味方は勿論だが敵も、

犠牲を最小限にして勝てれば、

何よりなのだ。



こうして奪還したマークの街は、

第一王都アルファに戻った。

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