表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢モンスターと人類滅ぼす  作者: 龍に本
第一章 どの悪役令嬢より「悪役」令嬢
14/263

敗走

私たちは食料には困らなくなったが、

戦闘では重大な限界に達していた。



「お前だな!?最近話題になっている、

ワイバーンを使役して人々を襲う、

頭のおかしい女は!?」



「ギクッ!そうだけど…」



「お前らには報償金出てんだ!」



「安いけどこれが初めての、

俺たちパーティにピッタリだ」



今回の若い冒険者パーティは、

私たちをはっきり認識している。



またサワイが地面から襲う手筈だが、

冒険者たちの足元に大きな魔方陣が広がる。


どうやらサワイを警戒した、

私と同い年くらいの魔法使いの娘が、

地面に結界を張って防いでいるのだ。



「うおおお!やっちまえー!」



私より若く小柄な少年が、

剣を手に襲い掛かって来て、

思わず刀で受けるも、

鍔迫り合いの圧が凄まじく、

体を圧されてしまう…



「とりゃあああ!」



私よりやや年上くらいの青年が、

斧を手に斜め上から斬りかかる。


私は刀を引いて後退し、

足で地面を蹴って、

土を斧青年に浴びせた。



「うわっ!?」



「卑怯なー!」



「PKがー!」



私はたまらず逃げ出し、

それを若い冒険者パーティが追いかける。


新人とは言ったが冒険者なる前に、

厳しい鍛練を積んだ事が伝わった。



私が今まで勝っていたのは、

奇襲して卑怯な騙し討ちしたからで、

状況を把握して正面から本気を出されたら、

現代日本の女の子と、

羽根が破れたワイバーンでは、

ひとたまりもない…



思うにチート転生者とは、

ブラックバスやマングースの様に、

悪気無くとも在来種を駆逐し生態系を破壊する、

侵略的外来種とも言える…


私はせいぜい生まれた時から温室育ちで、

野生で戦い続けた在来種に返り討ちにされる、

世間知らずなペットと言った所か?


いやもう少し外来種に括るなら、

スズメバチにニホンミツバチほど対抗出来ない、

セイヨウミツバチ辺りか?



「姐御!こっち!」



進行方向先に、

サワイの頭が見えたので、

穴に飛び込むと深く、

サワイの背鰭が並ぶ背中に着いた。



「急に消えたぞ!?」



「転移魔法か!?」



「まだ遠くには行ってない!

探して!」



確かに遠くでなく真下だが、

何とか新人冒険者から逃げ延びた。



「姐御すいやせん!

あいつらの足元すげえ固くて、

引きずり込めませんでした!」



「それは仕方ないわ、

あいつら足元に結界張ったみたいだし…


でも貴女が潜るワイバーンで良かった、

普通に飛んで逃げてたら、

魔法であっさり撃墜されたかもだけど、

今こうして地面に逃れたし」



「あざっす!でも俺らの手の内バレたなら、

新しい手考えなきゃすね!」



何か無いだろうか?

私たちの弱点を補う、

二頭目のモンスターとか…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ