女王の更なる秘密
「それとドーナ女王、
レガリアメイスについて、
聞きたい事が…」
「ここより奥で、
話した方が良さそうだな…」
ドーナ女王は察して、
洞窟の一番奥の洞窟湖まで行った。
鍾乳洞伸びて、
中々綺麗で広い場所だが、
本題はそこではない…
「あのドーナ女王て…
あんまり腕力無いですよね?
ぶっ飛んだ勇者や筋肉エルフは置いといて、
女の子だから男オーガ達ほど、
筋肉量無い様な…
強化魔法ですか?」
「何故それを聞く?」
「私も女の子でいて、
手持ち武器の物理攻撃だから、
気になるんです!
奇襲やゴーレムの強化魔法頼りで、
他の女剣士より弱いとか…
どうやったら正面から、
男も倒せるんですか!?」
するとドーナ女王は、
フフっと笑った。
「あたいの魔法はせいぜい、
自分や仲間の回復魔法くらいで、
強化魔法無いな…
これにはカラクリが有るんだよ」
するとドーナ女王は血肉まみれな、
レガリアメイスを洞窟湖でゆすぎ、
水切りするとドライバーを出し、
ネジを外し始めた。
レガリアメイスを分解すると、
中には柄先にリング状の、
重しが入っていた。
「レガリアメイスは普段そうでもないが、
振った瞬間遠心力で、
この重しが動いて威力上がるんだよ」
「えぇ!?王権の宝具だから、
魔力籠っているとかでなく!?」
まさか剣と魔法のドハワールドに来て、
遠心力て言葉聞くとは…
「これで女の力でも、
男に勝てる小細工なんだ。
あたいが王位継承した日に、
改造したんだ」
「王家代々大事な物なのに、
手を加えて良いんですか!?」
「良いんだよ、
レガリアつっても何本も作り直したし、
この金色の装飾も、
先代女王ことお袋が盛ったしな」
ドーナ女王が指差した先には、
湖底に沈む何本もの、
壊れたレガリアメイスが有った。
確かに金色の装飾は無く、
大きさ以外は形バラバラだった。
「まあお前の刀は、
手を加えにくいだろうが、
お前自身手を加えられただろ?
人狼の力もお前の力だから、
もっと応用考えてみたらどうだ?」
「とても貴重な話、
ありがとうございます」
「おっと今の話は勿論、
誰にも内緒だからな。
あー重臣や民に聞かれたら、
またまずい秘密だな~」
聞かれたらまずい秘密なのに、
私を口封じで殺さない…
ドーナ女王なりに私に、
心を開いてくれたのか?
オーガ口説きは、
予想以上の成果を上げて、
大成功したのだった。