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悪役令嬢モンスターと人類滅ぼす  作者: 龍に本
第一章 どの悪役令嬢より「悪役」令嬢
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意外な事実

私は討ち取った人間の食料や、

木の実を食べていたが、

流石に限界が有った。



食物連鎖と言えど、

他のモンスターを傷付けたくないし、

かと言って人間の肉は嫌だ。



私はモンスターに憧れていても、

ここが結局人間なのだろう…



人間から奪った食料も無くなり、

腹の虫も鳴って来た。



「姐御腹減ったんすね~

これどうぞ」



するとサワイは何処からともなく、

巨大な卵を差し出した。


ダチョウの卵に似ているが…



「これ何の卵?」



「何って俺がさっき、

産んだ卵すけど…

あんま美味くはないけど、

俺も餌無いと自分で喰いますよ」



「俺が…産んだ!?

あなた雌だったの!?」



「えっ!?」



「えっ!?」



喋り方的にずっと、

雄だと思っていた…

弟分でなく妹分だったのか?



「でも自分の事俺って…」



「ワイバーンは皆、

こんな喋り方すけど…

姐御モンスター好きだから、

見て雌と分かるかと…」



「私が居た日本では、

モンスターはお伽噺の存在で、

最初に見たのが貴女だったから、

そこまでは分からなかったわ…」



「そうなんすか…

俺は色んな意味で姐御の、

初めてなんすね~」



思えば私はサワイを助ける為、

初めて人間を殺す殺人処女を捧げた…


そして初めて遭遇した本物のモンスターだから、

つまりサワイに怪物処女を捧げた訳か…


現代日本に居たら両方、

死ぬまで処女だった事だな…



「ところで貴女の卵て、

子どもなのに食べて良いの!?」



「良いんすよ無精卵だから、

潜りたがる俺と交尾したい雄なんて、

居ませんからね~」



動物の雌は雄が集まったり、

もしくは群れで一部の雄が独占したりと、

逆ハーかハーレムで引く手あまたで、

みんな雄に困らないと思っていたが、

サワイはそうではなかったのか…


モンスターも結構世知辛いな…

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