Part12 昼食と魔力学
前の数話にて、辻褄が合っていない箇所を一部修正をおります...!
世界観を1から作る物語は初めての挑戦になっておりますので、
優しく見守っていただけますと幸いです!ご迷惑をおかけし申し訳ございません...!m(_ _)m
また、PVも結構増えてきているようでワクワクしております。
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今日はまだ1日目ということで、授業内容は軽いランニングや体操などだった。
しかしこの世界の運動というと何があるのだろうか…?
サッカーやバスケのような運動があるのだろうか…?
まあもっとも俺はそんなにできる方ではないけどな。
「はぁ…はぁ…」
校舎の裏側にあるグラウンドを一周し、元に戻ってきた頃には、隣で走っていたリュイは肩で息をしていた。
赤くなった頬には、数粒の汗が滴っていた。
一刻も早く抱きしめて匂いを嗅ぎt…ゲフンゲフン
まあ正直今やっても別になんとも言われないだろうが、俺は理性を封じ込めることに成功した。
第一、俺も汗だくだし、それでリュイに嫌がられたら元も子もないからな。
「お疲れ様~!いやあ最初から疲れたね」
今度はさっき先頭を走っていたエルが話しかけてきた。
オレンジ色の髪が微風に靡いてちょっとかっこいい。
「エルはすごい余裕そうだな…。何か運動でもしてるのか?」
「全然そんなことないよ!強いていうなら家の庭でランニングしたりかな?」
皆様。これが貴族です。
お庭でランニングですって。
エルは文武両道で、将来は絶対にモテモテになるだろう。
あまり関係はないかもしれないが、前世の頃の小学校では、足の速かった者がモテるとかいう謎に満ちた風習を思い出した。
体育の授業も終わると、再度更衣室に戻って服を制服に着替え直す。
ここである点に気づいた。
みんな汗をかいているはずなのに、更衣室内は何一つ嫌な匂いがしない。
前世の中学や高校の頃とは実に大違いだ。
クンクン…
どさくさに紛れてリュイの匂いを嗅いでみる。
汗をかいているはずなのに、お日様と石鹸の匂いがした。
若いって、素晴らしい。
夏の終わりのこの時期は、体育着から制服に着替えると、肌がベタついて少し気持ち悪い。
手でうちわを作って顔の近くを仰ぐ。
とはいっても、この世界は耐えきれないような暑さになったりはしない。
夏は8月の一番暑い時でも、体感では30度ぐらい?だろうか。
昔東京にいた頃のように、ヒートアイランド現象、だっけ。で町中が30度後半まで暑くなることはない。
反対に、冬は一番寒いのが2月ごろ。こっちは雪がしっかり降るほどには寒い。
地理的条件としては、日本の東北地方や北海道に近いだろう。
まあそれでも、暑い時はしっかりと暑くなる。
そして体育が終わると、待ちに待ったお昼ご飯だ。
前世は中学校までは給食、高校からは弁当を食べていた昼食時間。
どうやらジュベナイル中央学校では、食堂たるものが存在するらしい。
リュイとエルの同行者二名と共に潜入してみようと思う。
「結構広いねえ…。」
イメージとしては、大学の食堂に近いだろうか。
食べたいものを注文すれば、おばちゃんたちにメニューを申告する。
そしてその通りの料理が厨房から出てくる。
俺はなんとなくパスタにしてみた。
まあパスタと俺は勝手に呼んでいるが、ただのパスタに似た麺食だ。
こっちの言葉で「パート」というらしい。
粉と水を合わせた麺状の生地を茹で、味付けをする。
製造工程は実にそっくりだ。
あと驚いたのは、学食のクオリティーはすごかったこと。
前世で食べたものも合わせて、上位に食い込むぐらいの美味しさだった。
ちなみに料金はどうやら学費から支払われているようで、何も払う必要はないらしい。
「おいしい…」
「みたことない料理もたくさんあったね~」
「リュイは…なんだそれ」
「細長い麺?がスープに入ってるの。ほら」
それは多分ラーメンなのよ。
って教えてあげたいが、こっちもまた別の名前がついているようだ。
「家の料理にも負けないぐらいに美味しいよ!」
口いっぱいに麺食を頬張りながらエルが言う。
「エルくんはお家にシェフの人とか、いたりするの?」
「うん。毎日家族分のご飯を作ってくれるんだ~!」
さすがは貴族…。
生活環境も全く違うな…。
「へ~…羨ましいな~」
「いつか遊びに来てもいいよ!」
「ほんと!?その時は誘ってね…!!」
とまあ、エルの家に遊びに行こう的な話をしながら、俺たちは食堂でお昼ご飯を満喫した。
昼食とそのまま続いているのが昼休憩。
1時間ほどあるようで、その間は校舎の間を自由に移動したり、自分のしたいことができる。
グラウンドでスポーツをしている生徒もいるし、教室で読書をしている生徒もいた。
俺たちはというと、1日目は行けなかった、2階に行ってみることにした。
そこには2年生の教室がずらっと並んでおり、それ以外にも楽器がたくさん置いてある音楽室、いろんな実験ができそうな理科室などがあった。
3階へ行こうとしたら、そろそろ時間になりそうだったので一旦教室へと戻ることにした。
午後の授業は「魔力学」から始まった。
この世界にしか存在しない概念である魔力について学んでいくようで、俺としてもかなり楽しみだった。
最初の授業の内容として:
・この世界では空気と同じように、魔力がそこらじゅうに存在している。
・気圧の変動で魔力の流れも変わる。これによって体に影響を受ける人もいる。
・今の所魔力を効率的に利用する方法は発見されていない
ということを学んだ。
魔力という概念が俺には新鮮で、あっという間に俺のお気に入りの授業になったのだった。
同時に天気が悪い日に俺の髪が爆発する原理も知れたし、魔力学の授業はだいぶタメになったと思う。
それぞれの授業の終わりには、校舎の屋上にある鐘が鳴る。
まあチャイムのようなものだ。
5時間目が終わると、再び担任が教室へと入ってきた。ホームルームの時間だ。
時間割にも書いてあったが、どうやら今日の授業はこれで終わりのようだ。
前世の小学校とほとんど同じ授業の長さで、最初はもう少しスパルタな時間割かと思ったがそうでもないらしい。
「では、明日も同じ時間に登校するように。忘れ物はしないように。以上散会。」
いつも通り淡々と担任が言葉を述べ終えると、クラスメイトたちが一斉に帰宅の準備を始めた。
手提げ鞄に筆記用具などの道具を戻して、忘れ物がないかチェックをする。
「リオンくん一緒に帰ろ~!」
「もちろん!ってエルはどこに行ったんだ?」
「なんか、今日は家庭教師があるからって、さっき帰っちゃったよ?」
「学校が終わっても勉強なのか…」
「遊ぶ時間はないのかな~?」
玄関をくぐって外に出ると、俺たちは家へと向かって歩き出した。
この世界での初めての授業。
二度目の小学生で懐かしいことはもちろん、初めてのこともたくさんあった。
正直、明日の授業もとても楽しみだ。
しかし、やっぱり一番楽しいのは、リュイと手を繋いで登下校するこの通学路かもしれない。
たわいもない話をしながら、片道数十分の道をゆっくり歩くことが、前世で疲れ切った俺の魂を癒してくれることだろう。
続く




