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3/3

能力にはデメリットがあるって聞いたんですけど

「おぉ、これは美味そうだ」


「遠慮せずに食べてください」


エルフの姫様が住んでいる村に案内されて大層な好待遇をしてもらった。そのひとつが目の前に並べられている大量のご馳走。

綺麗に盛り付けられた魚や野菜、鮮やかなソースがかかっているロースト肉が食欲を刺激する。


「我慢できなくなったら私を食べて頂いて構いませんよ?」


「結構です」


前言撤回。

刺激された食欲が消え失せた。

姫様の隣に居た騎士が頬を赤らめながら鎧を脱いでアピールしてきた。それをキッパリ断ってナイフとフォークを使い料理に手をつける。料理はどれも絶品で口に運ぶ手が止まらない。


「お口に合いますか?」


「はい!全部美味しいです!」


「なら良かった。私の名前は『カルラ』エルフの森の王『ダリウス』の娘です」


「俺は本郷ほんごう 晴也はるや。まぁ、ただの一般人だね」


「私は『ルドルフ』と言います。気軽にダーリンと呼んでください」


「呼びません」


エルフの姫様カルラと側近の変態ルドルフ。

どうやら人間と外交した帰りに森でゴブリンの群れと遭遇してたらしい。

それを助けた俺はまさに物語の主人公だろう。現にカルラの俺を見る目は明らかに熱を帯びている。だが、問題はそのカルラよりも熱を帯びているルドルフの方だ。


いや、ルドルフだけではない。よくよく周りを見てみると他の男たちも俺を見ては頬を赤らめながら下を向いている。まるで少女漫画のヒロインのように。明らかにおかしい。


ゴブリンを倒してから、正確に言うと能力を使ってから様子がおかしい。男たちが俺を見る目がなんか変だ。尊敬してるとか、かんしゃをしているとかじゃない。

どう見ても恋してる。『男の俺』に『男の奴ら』が。鳥肌が立つような視線から逃げるため目線を落としポッケに手を入れると、一枚の紙切れが入っていた。


そこには筆字で『剛力』と書かれている。これは、あのチャラい神から貰った俺の能力が書いてある紙だ。

何故これが俺のポケットに?持ってきた記憶はないんだが。

しかし、そんなことは重要じゃなかった。

最も重要なことはこの紙の左隅に小さく書かれた文字。


『注意 この能力を使うと男を虜にするフェロモンが発せられて男にモテモテになるよ。女の子には効きません』


ナンダコレ?

こんな、凝視しないと見えない文字で何を書いてんだ?なんで男に?なんで男にモテるんだ?そして、なんで女には効かないんだ?俺はハーレムを作るためにこの世界に来たんじゃなかったっけ?

昨今暴力団ですらもう少しマシな書類作るぞ。

どうりでここに居る男がみんな俺に熱い視線を送るわけだ。俺のフェロモンに誘われているのか。誘われてんじゃねぇよ!フェロモンごときに惑わされるな!自分の好みってもんがねぇのか!?男ってホント馬鹿!

効力ってどれくらいの期間なんだ?まさかずっとじゃないだろうな?


何処かに書いてないかと紙の四隅を凝視すると書いてあった。何故注意のところに書かないのか。ここも不親切だ。


『フェロモンは大体1週間とかだよ』


終わった。

俺のハーレムが終わった。

この文字を見た瞬間俺は椅子から転げ落ちた。

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