【魔女】VS【武帝】
私はオルゲンの側でアルフィ様の場所を教えていた。
なぜなら彼と約束をしたからだ。
彼とアルフィ様が戦ってアルフィ様が勝てばガリレア王国には手を出さないと...。
どこまで彼が約束を守ってくれるのかは分からないけれど、私はアルフィ様の実力を信頼しています。
彼女が時折見せる隠している実力はどう考えても人間の持てる力量では測れません。
それは目の前にいるオルゲンにも言える事ですが、私は師匠を信じます。
ガリレア王国の門が近づくと衛兵達が出迎えてきましたが...。
「邪魔だ!」
オルゲンの一撃で灰塵と化す衛兵達。
一瞬にして100の衛兵を切り刻み、進軍を続ける。
これはまずいと思ったのかすぐさま徹底し砲台での攻撃に切り替えるのだが...。
「ふんっ、こんな玩具でわしを止められるとでも?」
砲弾を一撃で粉砕し、2つに割れた砲弾が勢いを失い爆散した。
その様子を見ていたオルゲン勢力は感性を上げる。
「砲弾をも一撃で無力化するとは...!」
「このままいけばガリレア王国を陥落させる事も夢じゃない!」
士気を更に上げながら正門を切り裂きながら城下町へと足を踏み入れました。
そしてしばらく歩き続けていたオルゲンですが、その足元に炎の魔法が放たれる!
「おっと、この魔法は...」
無意識的にオルゲンが回避してしまう程の魔法を放てる者は1人しかいません。
ふわりふわりと箒乗って現れたのは...。
「アルフィ様!!!」
でした。
私の置かれた状況を見て呆れたようにため息を吐く。
「レイナ? いきなり弟子を辞めたかと思えば面倒そうな客を連れてきたのね...」
「こ...これはその...」
「まあ良いわ、オルゲン、今更私に何のよう?」
オルゲンはアルフィ様を見た瞬間に私を解放する。
「このエルフの小娘が見たことのある魔法を連発してきたからな、もしやと思い師の所へと案内させたのだ」
「...」
「まさか本当にお前の所に辿り着けるとは思わなんだぞ...、【大帝】様を裏切りし【悠久の魔女】よ」
衝撃の言葉に私は驚く。
「アルフィ様が【大帝】を裏切った...?」
その言葉を聞いた瞬間にオルゲンは刀を振りかざしながらアルフィ様にへと詰め寄っているのでした。