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【武帝】オルゲン

「【水の刃(アクア・カッター)】!」


 私は水の刃を何枚も出現させては兵士たちの鎧を切り裂く!


「【竜巻(トルネード)】!」


 続けて災害級の竜巻を出現させて兵士達を空中へと一気に巻き上げる。


 どうやら兵士たちのレベルは低いようで、大体20〜30前後のようです。


 レベルが60もある私にとっては相手になりません。


「【炎の弾丸(ファイア・バレット)】!」


 次々に魔法を放ち続けていると...。


「ふんっ!!!」


 私の炎が刀を持った老人に掻き消されてしまいました。


「なっ!?」


 今までは余裕で倒せていた兵士の中で一際存在感を放つ老人の登場に私は驚きを隠せない。


「ふむ...、良い魔力の調整だ...、エルフの小娘、貴様の師匠の名は?」


「なんでそんな事を聞くんですか?」


「いやな、この感じの魔力をわしは知っているので...なぁ」


 何故でしょうか? そう呟いた瞬間からその老人から目が離せなくなる。


 それどころか嫌な汗が噴き出してきた。


 ここで答えなければきっと殺される...。


 そう思った私は思わず...。


「アルフィ...」


 と答えました。


 その言葉を聞いた老人は一瞬沈黙した。


 次の瞬間! 彼は大きな声を上げながら笑い始める。


「アルフィ! アルフィと言ったか!? この小娘は!!!」


 凄まじい音量の笑い声が聞こえてくる。


 まるで好敵手と出会えた戦闘狂のような...、とにかくそんな感じだ。


「なるほど、その魔術の数々、奴に教わったと言うのであれば理解できる、こんな世界にも小粒はあったのだな...」


 そう呟くと刀を構える彼は名乗りを上げた。


「わしの名は【武帝】オルゲン! 誇り高き【大帝】様の眷属である!」


「【大帝】...!」


 私はその名に震えあがります。


【大帝】...。


 それはこの世の全てを一度支配した者の名前...。


 世界中がその存在により住処を追われ壊され殺された忌むべき存在だ。


 今でもその爪痕は各地に深く残っている...。


 私もこの旅でいくつもの遺産を見てきました。


【大帝】の残した爪痕はきっと未来永劫この世界に残り続ける事でしょう...。


 そう思えるほどの破壊の跡がいくつも現存するのでした。


「あ...うぅ...」


 思わず後ずさりを始める私に彼は言いました。


「どうした? 始めようではないか」


 刀を構える彼に私は額に脂汗を浮かべる。


 集中力が乱れる中、私は叫びながら魔法を放ち続けるのでした。



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