03 ニセコイ
月曜日
今日からニセコイかあ…。めんどくさい。
うぅ…。でも離れられるならいいのか、な?
「るーりー!」
この声は…花蓮だ。あ〜もう!緊張してきたよ…
「今日から頑張ってね?♡」
小声で囁いてきた花蓮。考えてくれたのはいいけどもっといい案なかったのかなあ。
ていうか具体的にどうすればいいんだろう。
「なに、したらいいの?」
「それはもう健斗に言っといたから!安心して〜♡」
「はぁ…憂鬱だなあ…」
「またクラス同じがいいの?」
「やだ」
即答。クラス同じだけは無理。
「んじゃしょーがないでしょー!ふれふれ瑠璃ー!頑張れー!」
「ありがとう…」
その後は花蓮と話しながら学校まで歩いていった。学校休めばよかったなぁ…。
「花蓮!瑠璃!おはよー」
この声は友達の栞里。いつも元気できゃぴきゃぴしている。ちなみに彼氏持ち。
「栞里おはよ。音は?」
「音まだきてない〜。遅刻じゃない?あははっ」
遅刻…。あの子いつも遅刻してない?大丈夫なのかな…
「あ! 今日さこのパフェ屋さん行かない?」
「え!行こ行こ!ここ前から行きたかったの〜!瑠璃は?」
「へ?あ、行ける!学校のあとでしょ?」
「そうそう。んむー瑠璃今日なんか変…?」
ビクッ。花蓮も一瞬動揺した。あ、そうだ、周りにニセコイのことは言わないんだよね、確か。
「えぇ〜。そんなことないんじゃない?ねぇ瑠璃?」
「ごめん!大丈夫!…っとパフェ楽しみ〜!!!!」
「…?それなぁ!」
ひとまず…安心かな?
「おはよー」
「あ、健斗おはよ」
もう来ちゃった。くぅ…。
「抱きついてきな」
ぼそっと呟く花蓮。無理!!!なんておもって花蓮の方を
見たけどアイコンタクトで「行ってきなさい」というのが伝わった。圧がすごい。
「け、けんと…おは、よ!」
「っわ」
うまくやれたかはわからないけど…最善は尽くした。
周りの視線が怖い。というか健斗って確か女子に人気だったよね?私はキョーミないけど。
他の女の子たちごめんなさい…。
☆健斗視点
まさか抱きついてくるなんて…
ちらっと花蓮の方を見たらニヤニヤ笑ってるし。でしかも口パクでなにか言ってる。
なになに…アタマナデナデ?は、無理だし。
拒否反応をしたら花蓮の目からハイライトが消えた。あいつ怒ると怖いもんな…やるしかないのか…
そーっと瑠璃の頭に手をおいた。
悔しいがサラサラしていて触り心地がいい。毎日手入れしてるのか…。
「「「「!!!???????」」」」
なーんて考えてる場合じゃねえ!周りの視線が怖い!地獄か?これは。
やらなきゃよかったなぁ。と思った瑠璃と健斗だった。