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ママは育児休暇につき世界を救わない  作者: はぴぴ
3章 ママの生き方
95/551

95 さくらの秘密

「えっと、サジタル王家でしたっけ…」

「はい。血の割合は、すみません覚えていないです。センソルズ家はオーナル王家狙いだったので…」


「トロールってどんなですか…」

「簡単に言うと、二メートル超えの大男というところです。筋力体力に優れ、魔力も人間の五倍くらいあります。」

「ドワーフは?」

「身長は人間の六割くらいですが、力が強く、手先が器用な種族です。トロールの血を入れると、大きくなりすぎて、オーナル家と並べたときにバランスが悪いとかで、ドワーフを混ぜているとか…」

「…そうですか…。さくらは何の獣人か分かりますか?」

「耳と尻尾の形からして、銀色狼でしょうか。基本は強い動物が好まれます。だから、他には虎とライオン、熊の獣人も、サジタル王家に受け入れられています。」


「それでは…、さくらは、銀色狼とトロールとドワーフと、妖精とエルフと人間の混血ということですかね…」

「そんなところだと思います」

「なんというキメラ…」


「メリディ様はさくら様が望まれた子ではないとお考えなのかもしれませんが、メリディ様はサジタル王家の方と、愛し合っていたと思います。

 王家の婚姻は、優秀な血を残すための、政略結婚ばかりです。多夫多妻、兄弟姉妹同士でパートナーの交換、何でもありです。そんな中で、さくら様は、サジタル王家、オーナル王家の、どちらの血の条件にも当てはまりませんから、王位継承権がありません。

 それでも、サジタル王家とオーナル王家の間で婚姻を結ぶのは、愛があるからではないでしょうか?そうして生まれた子は、ないがしろにされることはなく、大事に育てられてきたと聞いています。武力と魔力のどちらにも、それなりに優れるので、騎士団や魔道士団の重要なポストに就いていたらしいですよ」


「そ、そうなんですね…私のお相手のことは、何も思い出せないのですが…さくらが愛の末に生まれた子なら、それでいいです」


 私がこの世界に来て、いきなり産むことになった、さくら。何で私の腹から、耳と尻尾の生えた子なんて思ったものだ。でもこれでまた一つ、悩みが減ったよ。


 よーし、疑問だった私に関すること、これで全部解決じゃない?まだ一日しか経ってないけど、インテラスの孤児院に帰ろうかなぁ。ああでも、ここの食事は捨てがたい…。

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