88 オプテイシア
オプテイシアへの船は出ていない。でも関係ないしね。来たときだって車で飛んでこようかと思ったけど、時速百キロで飛んでも、一時間景色がずっと海ってのは耐えられないと思ったから、瞬間移動で来ちゃったんだよね。なんと情緒のない旅。
というわけで、オプテイシアに瞬間移動で行くんだけど。あらかじめ透視で行き先は定めてある。オプテイシアのある大陸はインテラスのある大陸の北に位置している。だから、オプテイシアの大陸の南側の海岸からしばらく北上していったのだけど、がれきか荒れ地しかなかった…。
七十キロほど北上すると、やっと崩壊してない町が見えてきた。よかったよ、大陸全部滅ぼされたのかと思ってたよ。
前回は右も左も分からなかったから、結構下調べしたけど、今回はこのあたりで調査終了。もう自分達のの身を守る手段はあるし、あんま調べすぎても楽しくないし。あとは行けばなんとかなる。あたしは行き当たりばったりな生き物なんだよ。
町の入り口に、検問所?関所?入国審査所?みたいなのがあるけど、正規の方法で入った方がいいのかな…。
というわけで、町の外、入り口付近の、ひとけのない場所に、瞬間移動!
「あれ?ここどこ?」
「教会はどこ?」
「ここは、次の町だよ」
「へー、そうなんだ」
二人とも地理には興味がない。私がそうだから。というか、私の家系全員が方向音痴だから。
関所には、誰も並んでなかった。南側は荒廃した地。誰も来ないよね。あ、しまった、今からでもいいから、北側に行こう。誰も見てないよね。透視で北側の入り口付近で、ひとけのないところっと。よし、瞬間移動。二人はもう驚かなかった。
北側の関所には三人並んでた。他にも大きめの入り口があって、並んでる馬車が見える。
「通行には、一人あたり銀貨一必要だ」
「はい、四枚」
「ん?ああ、その篭は…赤ん坊か?よし、通っていいぞ」
あ、孤児院から篭をもらって来ちゃった。いつか孤児院に帰ったら返そう。そのときは、さくらは篭から出ているよ。
ゆうきとあいかには、以前買ってやった服を着せている。いつものインナーシャツ一枚じゃないよ。
そういえば、通貨はインテラスと同じだったのかな?あとは、インテラスは日の本語で、オプテイシアは日本語だって言っていたけど、なんら変わらなかった。
結局、何事もなく町に入れた。でも私たちが通ったあと、関所の門番がひそひそ話しているのを見てしまった。なんかトラブルの予感しかしないんだけど。私は、訪れる先々で事件に巻き込まれる、その名も!とかじゃないんだけど。




