72 日常
四週間が経った。この世界では、一週間が五日。つまり、二十日経った。五の倍数の日は休息日とされているけど、実際に休むかどうかは人それぞれ。そして、一ヶ月は六週間で三十日なので、まだこの世界に来てから一ヶ月は経っていない。週と月で周期が合っていてわかりやすい。
一年が十二ヶ月というのは地球と同じだけど、それだと三六〇日しかない。でもそれって、一年で五日もずれたら、すぐに季節がおかしくなるんじゃと思ったけど、地球と同じか分からないし、そもそも惑星じゃない説もあった。それに、神父さんは季節という言葉を知らなかった。
季節がないなら、いつ作物を植えても育つし、人々は今が何月か区別する必要がない。
二十日間、毎日仕事してたわけじゃないよ。子供と遊んだり、魔法の練習をしたりと、ローテーションしてたよ。
仕事の日は二パターン、数回分の野草を一気に採集して、劣化のないアイテムボックスに入れておいて、毎日一回分だけ納品。それ以外は狩りで金策。もう焦がしたりしない。おかげで金貨三十枚分は貯まった。でもそろそろ、周辺の森の獣が絶滅しそうなので、別の方法を考えなければ。
それから、ゆうきとあいかは、泥遊びを禁止にしたにも関わらず、私が仕事から帰ってくると、また勝手に鉄でオブジェを作っていたのだ。そう、あいかも樹脂のようなもので人形を作ってしまったのだ。まさか、あいかにも同じ魔法が…?ところが、二人とも一つオブジェを作ったら、すぐ魔力が尽きてしまったらしく、できていたのは高さ二十センチの飛行機と、三十センチの人形だけだった。前もこんなことがあったような。
こういうのは禁止しても聞かないことが分かってはいたんだ。特に、あいか。小さいものを一つしか作れないし、魔力が尽きて不快な経験をしたから、それにつけ込んで注意してみた。「ママがいないときにそれを作ると、気持ち悪くなっちゃうよ」とね。あれ?なんで私がいるときだけ平気なの?
とりあえず、神父さんの目の前でだけはやらないようにと、念を押しておいた。約束が守られる確率は半分くらい。
そういうわけで、遊びの日は私の監視の下に泥遊び。あ、このときだけは、みんなにプレゼントした服は脱がせたよ。いや、念動で汚れは取れるんだけど、さすがに。そして、もちろん私も…。以前の服装は卒業できていなかった…。やっぱり、汚れてもいい普段着がほしい。
魔法の練習の日は、他に魔道書に載っている魔法で使えるものがないか探したり、一般の魔法の威力の出し方の研究など。神聖魔法に肉体強化なんてのがあったけど、疲労が凄いらしく、私には使えそうになかった。
ローテーションの中に、さくらの世話が入ってないって?新生児ってある程度慣れると、手間かからないんだよ。まだ授乳してるだけで、生まれて数週間でたいした変化はないよ。まだ、寝返りも打てないしね。大変なのは、動けるようになってから。そうなると、目が離せなくなるし。
一人目のゆうきは心配で、結構付きっ切りだったけど、あいかのときはもう、泣きさえしなければ放置してたなあ。




