68 リベンジ
「今日は一緒に狩りしたいな」
「狩り?ギルドの依頼で狩りってことか?」
「そうそう」
「あのなあ!狩りはランク1の仕事じゃねえよ!」
「うぐぅ」
「狩りの依頼は毎日何件かあるけど、それはランク3以上の依頼だ。そりゃ、偶然出会って、仕留められたなら、買い取ってくれるし、功績もつくけどよ。なあ、この前、死にかけたのもう忘れたのかよ」
「うぐぅ」
「頼むから、もう危険なマネはよしてくれよ…俺はおまえが心配なんだ…」
「うぅ、ごめんなさい。じゃあ、どうやってお金を稼げば…」
「ランク1の依頼は、荷物配達とか、掃除とか、他にもあるわよ。野草採集よりは、実入りが良いわよ。あ、でも美奈子の採集量だと…採集のが良いわね…」
「コネットねぇは、集めるのと探すのは苦手だからな」
「なっ…、ただ、飽きちゃうだけなのよ…?」
「……とりあえず、どんな依頼があるかわかんないし、ハンターギルドに行こう」
「「はーい」」
「……で、その服で行くのか…?」
「うん、普段着」
「それを普段着にされると、俺の精神が…じゃなくて、仕事してたら、汚れるぞ」
「ん~、普段着用に買ったんだけど…前の服には戻りたくないし」
「そ、そうだな…それは同意だ…」
「私はもらった服、大事にするわ。少なくとも仕事には着ていけないわ」
「ああ、俺も大事にするよ」
「うー普段着にしてくれないと困るぅ」
「困る?」
「な、なな、何でもない」
「今日は常時依頼の採集しかないな」
「美奈子の得意分野ね」
「今日はシカとかウサギとか、危なくないやつがいいな」
「獣は採集対象じゃないわよ…」
「狩りから離れろよ!」
「うぐぅ」
今日は以前と違う森に来た。私は二人の進む方向を無視して、透視で位置を確認した方向に一直線に向かった。そして、森を抜けて、開けた場所にたどり着いた。
「ねえ、ちょっと待ってよ。どこ行くのよ」
「いたいた、でっかいトカゲ!ランク3の常時依頼であったよね!」
「いたいた、じゃねーよ!なんで初めて来た森なのに、まっすぐ食用動物の狩り場に向かっていくんだ!」
「だって、時給銅貨二十枚じゃ、ちょっと…」
「それだって、俺らの稼ぎより良いんだぞ!」
「むううぅぅ。でも、ファイヤボール、えいっ」
私は、先日の二倍の直径の火の玉を出したのだけど、大きいトカゲは、一瞬ひるんだだけで、向かってきた。
「それじゃ、この前と同じだろ!俺だって!精霊よ、ファイヤボール!」
スローの火の玉は、先日の私のと同じくらい。たぶん、これが標準。二倍の大きさので倒せないのだから、当然止まらない。
「ちょっとぉ、二人ともどうにかしなさいよ!」
コネットは攻撃手段を持っていなかった。
「じゃあ、これでどうだ!」
私は、直径二メートルの火の玉をだして発射した。あ、呪文は全く忘れてた。精霊が手伝ってくれることを認識して、イメージさえできていれば、最後に「どうだ!」だけで良いんだよ。




