64 共犯者募集
お忍びドレスで帰る前に…孤児院で自分だけドレスじゃ…。こういうのは、共犯者がいないと落ち着かない日本人。赤信号、みんなで渡ればとかいうやつ。いや、やろうとしてるのは赤信号じゃないし。
再び以前の服装に着替えて、服屋を訪れた。
コネットを共犯者に仕立てよう。あ、でも、コネットがかわいくなったら、コンテがうらやましがるかな。んー、そうなると、男の子にも買ってあげなきゃ。その前に、ゆうきとあいかも、ちゃんとこの世界の服を買ってやるか。
コネットには大銀貨三枚で商人の娘服かなあ。それくらいじゃないと、私のお忍び服との釣り合いが…。大銀貨九枚の貴族のお古ですら釣り合わないし、いくらお忍び用っていったって、姫様のお忍びじゃ、同等のものはないよ…。
うー、みんなにそれなりの服をプレゼントしといて、自分はもっと良い服を買うって、すごく嫌なやつっぽい。
さくらにもなんかないかな。生後四日目の未熟児に合う服なんて、こんな時代にはないか。服がないから二十キロ児用おむつを、肩まではいているけど…、おくるみは日本から持ってきた毛布だから、この世界としては上等か。じゃあ、さくらにはまだいいや。
しかし、六人に大銀貨二枚か三枚の服を買おうとすると、完全に予算オーバーなんじゃ…。
よし、ここは一つ、この姫様が買ってあげようじゃないか。姫様の金貨を一枚、屋敷ストレージから瞬間移動で拝借して…。誰だ封印とか言ってたやつ。
コネットは商人の娘服。コンテはこれ。これはスロー。インダスはこれ。
ゆうきとあいかは…ごてごてしたのは嫌がるんだよね。ちょっと安いけど、簡素なこれでいいや。
「これとこれと…ください」
「えっと…全部で大銀貨十五枚だ」
「あ、金貨一枚って、大銀貨十枚分で良いですか?」
「ああ。金貨一枚と、大銀貨五枚だな。確かに。一人で持って帰れるのかい?誰か大人は?」
「ストレージに入れるから大丈夫です」
「はぁ?そんなに入るのかい」
「はい。オープンストレージ!」
「はぁ…たまげたもんだ。気をつけてお帰り」
帰ったら、みんなにプレゼントして着替えてもらいつつ、自分もお忍び服にお着替えだ。




