63 普段着
ゆうきが金属を出し始めて危険なので、土遊びは禁止。
ゆうきが出した金塊。これで金貨をねつ造できないかな。瞬間移動で型抜きとか。いや、全うに稼ぐんだった。
ゆうきの使った魔法については、そのうち考えよう。
ところで、大銀貨って何円くらい?イノシシ二匹って、かなりのもんだよね。二日間、働いてないけど、服買えないかなぁ。いつまでこの格好してればいいのかな。
「今日は服を買いに行きたいのだけど…服屋ってある?」
「町にあるわよ。私も気になってたのよ。あなたの服装…」
「き、記憶がなくて、気がついたらこの服装で…」
「ついて行かなくても大丈夫?お金足りる?」
「一人で行ってみる。これで足りるかな?」
「大銀貨をはたいて、服を買うの?ま、まああなたのお金だから…」
孤児の金銭感覚だと、服より食料だろう。私は食料いらないから、早く、このちぐはぐな格好をなんとかしたい。
服屋に来た。大半が古着。
コネットが着てるような服、銀貨一枚。服というよりボロ布…。孤児ならまあ、これでも良い方か…。
商人の娘って感じの服、大銀貨三枚。うん、まあまあかわいい。試着してみた。丈が全然合わなかった…。私、年頃の町娘じゃなくて十歳のガキだった…。
貴族のお嬢様のお古があった!十歳で着られそうなサイズ。ほつれも多くてボロボロ。ホコリもかぶってる。でも大銀貨九枚!ぎりぎり足りる!貴族がこんなボロを子供に買うわけもなく、平民が背伸びして買うわけもなく、ずっと売れ残っているらしい。試着!よし、丈はちょうどよかった。…でも全く胸が収まらなかった…。私、十歳のガキじゃなかった…。
十歳の服は胸が入らない。つまり、だぶだぶな年上の服が必要で、それじゃ結局、今と変わんないじゃん!私、人間の服、着られないよ!まともな服着ようと思ったら、オーダーメイドしかないじゃん!
ウィンドウショッピングして相場は分かった。残る手段は…。
誰もいない裏路地に回って、女神様…じゃなかった、姫様のストレージに瞬間移動。あっ、ゲートすら出さなかった。
クローゼットにある、お忍びしているのがばればれの、お忍び用の地味なドレス。背中は開いてるけど、髪の毛で隠れるし。成長したからか、ちょっと胸はきついけど、耐えられる。
これが服屋に中古で大銀貨九枚で売ってたってことにしよう!絶対もっと値段高いけどね!




