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ママは育児休暇につき世界を救わない  作者: はぴぴ
2章 ママは普通に暮らしたい
58/551

58 トラウマ 二

 帰り道、気分が悪くて、よろけてしまった。


「おい、もう無理しなくていい」


 ひょいっと抱えられ、お姫様抱っこされてしまった。しまった、重力が三分の一のままだよ。予想外に軽すぎて、スローは私の軽さにびっくりしたと思う…。


「ちょ、ちょっと、大丈夫だから!」

「全然大丈夫じゃないだろ!」


「…じゃ、じゃあせめて、おんぶに…」

「はぁっ?そ、そそそ、それは、だ、ダメだ。む、む、む、む…」

「うぅ…じゃあ、ここで少し休んでもいいかな」

「そうしよう」



 日が傾いてきた…かな?太陽は落ちないで、遠くに行ってるだけの気がする。やっぱりここ、惑星じゃないんでは。天動説?しかも回転しないで平行移動?そういう世界があってもいいとは思うけどさ。


「もう大丈夫。行こうっ?」

「おう」



 ハンターギルドで換金。今日の獲物は傷一つない、窒息死。相変わらず倒し方を説明できない。今日は一般的な魔法で倒して、ランクアップ狙おうと思ってたのに…。ファイヤボール弱すぎだよ。たぶん、イメージが足りなくて、精霊が最低限のことしかやってくれなかったんだ。いきなり実戦がまずかった…。


「今日も肉にして持って帰るか?」

「いえ、今日はいいです…」

「じゃあ、大銀貨五枚な」

「ありがとうございます」


 今日は肉も見たくない…。明日から、やっていけるかな…。



「「ママぁ、お帰り」」

「ただいま。仲良くやってるみたいだね」


「お帰りなさい。お疲れのようですね」

「ただいまです、今日の稼ぎです」

「だから、昨日の今日で、大銀貨を受け取れませんよ。コネットとスローからも、一週間に大銅貨一枚しか受け取ってないですよ。これはあなたの自由なお金です」

「はい…ごめんなさい…」


 私は夕食も食べずに、さくらを連れて、物置部屋に。授乳して、そのまま眠りこけてしまった。かくして、孤児院に入って二日目の長い一日は終わった。



 次の日は仕事には出かけなかった。書斎にこもって、魔導書を読んでる振りをして、作戦を練ることにした。


 魔導書は透視で録画してしまったし、勝手にOCRしてくれたのか、キーワード検索もできるんだよ。顔検索できるんだから、それくらいできるよね。

 ファイヤボールの威力の上げ方とか。ファイヤボールで倒したと見せかけて、二酸化炭素中毒にする倒し方とか。ソイルアロー百連撃とか。ハンターランクを上げるために、言い訳の通る倒し方を考えるのが、本当に面倒。でも人前で突拍子もないものを見せるわけにも行かないので、練習しておこう。

 室内で火を使うと火事になるので、時々別のストレージにこもって練習。ストレージの端は、今のところ何をぶつけても壊れない!これは便利!

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