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ママは育児休暇につき世界を救わない  作者: はぴぴ
2章 ママは普通に暮らしたい
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48 女神様の屋敷

 朝早く目が覚めた。日は昇っているが、遠くて、あたりはまだ暗い。

 案の定、身体が痛い、早速、重力軽減と手ブラを起動。

 みんな起きてないし、このまま身体は寝っ転がったままで、透視を使って、私のストレージを探検しよう!


 人が分からないくらいの、小さなゲートをオープンする。ストレージは通常、袋のようにして上からのぞくものようだけど、二十メートルの高さから下りるのは、普通だったら危ないので、下の方の側面にゲートを作ってみた。そこから透視で入ってみた。いや、そもそも透視には物理的なカメラがあるわけではないし、ストレージにゲートを開いて入るという概念すらいらないかもしれない。


 透視に明かりは必要ない。物体の光の反射率を直接認識しているのか、色は分かる。ただ、ストレージの境界は真っ黒だ。

 目の前には屋敷。一階建てだが、夫が三五年ローンで買った四十坪の中古の家より底面積はかなり大きい。もはや屋敷というか、小さな城。

 中に入る前に、併設の車庫に目が行った。中には豪華な馬車。だが、馬はいない。


 さて、中に入るかな。

 鍵がかかっているかは確認しない。どうせ透視か瞬間移動だし。


 西洋のお貴族様の屋敷といった感じ。これが私室かな?お姫様の部屋みたい。それから寝室。クローゼットルーム。お風呂の部屋。どれも二十畳くらい。

 寝室には天蓋付きのキングサイズベッド。お姫様のベッドだ。

 クローゼットには豪華なドレスが…四十着くらい。でも、どれも背中が大きく開いていて、ノースリーブしかない。この世界の流行りなのかな。天使の衣装もそうだし。あ、お嬢様がお忍びで着て行きそうな、地味なワンピースドレスがあったよ。

 他には、高そうな宝石やアクセサリもいっぱい。大小の金貨もたくさんあったよ。もう、ここで一生遊んで暮らせるんじゃ?

 他には六畳くらいのキッチン。食材はちょっと傷んでるけど、まだそんなに日がたってなさそう。ああ、日持ちしそうな干し肉とかもある。腐る前にアイテムボックスに移そう。


 それから、六畳の部屋が二つ。同じ作り。シングルのベッド。タンスにはメイド服。いや、これは侍女服というのか?メイドさんの部屋なのか。と思ったら、メイド服があるのは一方だけで、もう片方の部屋にはなかった。その代わり、おもちゃのドールハウスが置いてあった。女神様が子供の頃に遊んでたのかな。でも、人形はなかった。


 あとの部屋はなんだろ?十畳でベッドが二つずつ。客間かな?何部屋あるんだろ?


 このストレージを私がひらけるってことは、このストレージを作ったのは女神様なんだろう。そして、女神様は女神様じゃなくてお姫様か、裕福な貴族のお嬢様だったのかな。職業は女神じゃなかったんだね。でも、筋肉がほとんどなくて歩くのも大変だったのは、天界でずっと座ってるだけだからとか思ってたんだけど、そうじゃないとしたらどうやって生きてきたんだろ…。深窓のご令嬢ってやつ?

 ここは、んー、遠征時の宿?一時避難所?いつもここに住んでないよね?メイドさん入れっぱなしにしちゃダメだよ。飢え死にしなくても窒息するよ。いや、これだけ広ければ、空気も当分もつか。

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