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ママは育児休暇につき世界を救わない  作者: はぴぴ
2章 ママは普通に暮らしたい
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37 初仕事

「ランク一の常時依頼は基本は野草集めだけね。普通の依頼がなければ、常時依頼をこなすしかないわ。…普通の依頼はないわね。朝、私とスローで全部終わらしちゃったわ。ごめんね。じゃあ三人で野草集めを受けましょう。お姉さん行ってくるわね~」


 コネット、暴走気味。スロー、終始無言。


「はい、気をつけてね」



 町外れの森に行って、野草探し。


「集める野草は~、あったあった、まずこれね。それから、これとこれ。名前はなんだっけぇ、あはは」

「私も野草摘みは初めてなので、分からないです」


 食べられる野草なんて知らない。見渡せる範囲には見当たらない。かといって、歩いて探し回る肉体労働は私には向いてない…。

 透視で少し高いところから見下ろしてみよう。目的の野草を思い浮かべて、透視の視界を探したら、野草の生えている場所が目立って見えた。おお、これってまた透視の拡張機能なんじゃ?


「じゃあ競争よ。多く見つけた人の勝ち!よーいどんっ」


 コネット、完全暴走。走って行っちゃった。スローは私を見て重そうな口を開いた。


「はぁ、コネットねぇはいつもああなんだ。一人で張り切ってるけど、あんまり見つけてこないんだ」

「そ、そうなんですね」

「まず第一に探す野草だけど、今回はコネットねぇが説明してくれたからいいけど、本当は依頼の紙に描いてあった野草の絵を覚えてこなきゃダメだ。コネットねぇは面倒見が良いように見えて、時々抜けてるから気をつけろよ」

「あ、ありがとうございます。気をつけますね」


 スロー、無言で関心事がないタイプかと思ったら、じっと状況を観察して、冷静に分析するタイプだった。


「あと、これ、集めた野草を入れる袋な。今日は貸してやる。コネットねぇは、おまえが入れ物をもってないことなんて、気がつきもしないんだ」

「ありがとうございます。スローさんの入れ物は?」

「俺はストレージに入れるからいいよ。あと俺のことはスローでいいよ」

「はい、スロー。ストレージ?」

「ああ、魔法で作り出した、空間の入れ物だよ。」


 アイテムボックスみたいな魔法、キタコレ。


「精霊よ、オープンストレージ!ほら、これがストレージだ」


 スローの左手の手の平の上に一五センチ四方の正方形状の黒い何かが現れた。スローはそこに手を突っ込んだ。


「中を見てみろ、こんな感じで、物が入れられるんだ」


「すごい!感激です!」


 ストレージ経由で、アイテムボックスの出し入れができるかも!ホントに感激。私は目をキラキラさせた。そしたら、スローはそっぽを向いてしまった。

 むしろ、アイテムボックスをストレージに見えるように改造しよう。四次元位置に物を瞬間移動させるんじゃなくて、アイテムボックスの四次元位置につながるゲートを作るみたいな?でも、時間が止まってる空間に手を突っ込むのはまずそうだから、念動で動かすしかないかな。やっぱりストレージ併用しかないか…。


「おまえもストレージ作ってみるか?ストレージは、最初にまず自分の魔力量をすべて使って、ストレージ作成魔法で空間を作るんだ。十歳の子供ならまあ、十センチ四方で深さ五センチくらいのが作れると思う。魔力量が余ってれば、あとでも大きくできるから、まずは入り口十センチで深さ五センチの空間をイメージして、クリエイトストレージ!って唱えるんだ」

「精霊よ、クリエイトストレージ!」


 あれ、なんかに引っかかってできなかったような感覚がある。これって、すでに作成済みってことなんじゃ?でもとりあえず、左の手の平に十センチ四方の穴はできた。


「おお、やるじゃん、手を突っ込んでみろ。」


 手を入れてみた。嫌な予感がする。底に到達しないのだ。肩まで収まってしまった


「おいおい、すごいな、ずいぶん深いの作ったんだな。魔力量が多いのは分かったけど、深さ五センチって言っただろ」

「ご、ごめんなさい」


 中をのぞいてみた。外から差す光ではよく見えないけど、なんか入ってる?

 視界を透視に切り替えた。透視はエンジンやおなかの中も見えるくらいだから、光源はいらないのだ。そして、透視で見えたのは、小さな…家?

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