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ママは育児休暇につき世界を救わない  作者: はぴぴ
2章 ママは普通に暮らしたい
23/551

23 教会

 教会の扉は解放されていた。礼拝堂には参拝者が一人。神父さんは見当たらない。

 とりあえず、仏像っぽい像の前で合掌した。


「ゆうきとあいかも、手を合わせてね」

「なむなむ」「なむなむ」


 お祈りのしかたは他の人も適当でばらばらだった。これでいいよね。


 透視で神父さんを探した。テーブルのある部屋で子供たちとご飯を食べていた。しまった…来る時間を間違えた。これが私クォリティ。

 どうしよう、子供たちはこういうとき待てない。一人いた参拝者は帰っていったし、礼拝堂の席の端っこに行って、アイテムボックスからタブレット端末を二つ出した。両手は赤ちゃんを持っていて塞がっている。むしろ、十インチタブレット二つを片手で持てる自信がない。だから念動で二人に手渡した。


「ちょっと映画でも見てて…」


 念動で音量ボタンを押して最小にした。ネットにつながってなくて動画配信サービスが見られないと、文句を言うのはいつものことなので、動画アプリのダウンロード済一覧を表示したかったのだけど、念動でタッチパネルは押せなかった…。

 しょうがないので赤ちゃんを念動に持ち替えて、タッチパネルを指で操作した。

 それにしても、手が何本もある便利だね。タッチパネルを操作する手二本、タブレットを持つ手二本、赤ちゃんを持つ手一本、身体の重力を軽減する手一本、胸を支える手一本。余計なのが二本あるけど…。

 ずっと同じことをさせている分には、あまり考えなくて良いので、何本でも増やせそう。人間が無意識に首を支えたりするのと一緒だね。

 逆に、ピアノを弾きながらスマホを操作するみたいなのは、二本でも無理。


 お、子供たちの朝ご飯が終わったみたいだね。タブレットをアイテムボックスに回収。映画を再生したままでも関係なし。あ、次に出したときに困るか。


「ママぁ、タブレット消えた!」

「そろそろ行くよ」


 さて突入しようかな。食堂への入り口は、この扉が近いかな。

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