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ママは育児休暇につき世界を救わない  作者: はぴぴ
2章 ママは普通に暮らしたい
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20 異世界の町並み

 誰もいない裏通りに瞬間移動した。透視はこのまま、少し上から見下ろす視点で維持しておこう。でも、本物の目と透視の両方に視線を合わせておくことはできない。人の目でも一八〇度くらい視野があって、注目してない方向ははっきり認識できないけど、何か大きな動きがあれば気がつける。透視の視野も注目しなければよく分からないけど、大きな動きくらいは分かるみたい。

 だから安全策だ。怪しい人が近づけば、すぐ分かる。


「ママぁ、ここどこ?ばぁばんち?」

「そっ、そうだよ。もうすぐだから、歩いて行こうね」

「いつも車で着いたらすぐなのに」

「今日はね、違う道で来たの」

「ふーん」


 珍しく食いついてきて面倒くさい。そろそろ帰る当てがないことは話した方がいいかなぁ。


 透視の記憶によれば、教会っぽい建物があった。古びているが、綺麗に補修や掃除がしてあって、運用は問題なさそうだ。

 礼拝堂っぽい大きな部屋にはいくつかの石像があった。ギリシャ風の神様っぽい石像。仏像っぽい石像。後は何と表現すればいいのか分からない。祈りを捧げてるっぽい人もちらほらいた。合掌したり、手を組んだり、はたまたお辞儀したり、かなり適当だ。

 壁には絵画も飾ってあった。木々だけの絵。川の絵。炎の絵。絵画に手を合わせてる人もいた。自然を祭ったりもするのかな。

 奥の部屋には数人の子供がいた。孤児院としての役割もある。いちおう、情報を聞き出すのが目的だけど、身寄りのない私たちは、しばらく孤児院にお世話になるプランも考えておこう。


 上からの視点を頼りに、みんなで教会へ歩き始めた。

 西洋風とも東洋風ともいえる町並み。微妙に和風なテイストもある。多民族国家だしね。何やら教会の神様も色々いるみたいだし…。

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