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ママは育児休暇につき世界を救わない  作者: はぴぴ
1章 ママは自分を救えない
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15 異世界で授乳

 おっぱい飲むかな?天使の衣装は背中が大きく露出していて、前面の布を首の後ろと腰の後ろの二カ所を紐で結ぶだけの簡素な作り。おかげで簡単にポロリして、おっぱいを与えられる。しかし、髪の毛が長くては背中を見せられないので、何のための露出なのか分からない。

 ってか、おっぱい出るかな?出た出た!八ヶ月なのにちゃんと出てよかったよ。どんどんお飲み!大容量タンクだからね、一つ一リットルはあるよ。

 かわいいね!赤ちゃんの口元に触れると本能で必死に吸い付く。赤ちゃんが生まれ持った数少ない能力。こんななりだけど、おまえも普通の子なんだね。


 もう飲み終わったの?生まれたばかりだからね。過去二回の出産直後では疲れてて、赤ちゃんにおっぱいをあげるのなんて二日後とかだった。

 でもちゃんとおっぱい出てよかった。持ってきたミルクだけじゃ、何日ももたないよ。それに、新生児用じゃないし。



 気がつけば、もう夜。時計も七時だ。いやこれは午前だ。この惑星の一日が二十四時間なら、丁度十二時間ずれてるね。惑星かどうかも知らないけど。


「そろそろご飯食べようか。」

「ママぁ、ミルクぅ」


 ゆうきは返事がない。もう寝てた。しかも、暑かったのか、いつの間にか二人ともシャツ一枚になっている。あいかは四歳で二十キロの巨大な赤ちゃんなので、寝る前に必ずミルクが必要。そのため、車にはミルクの缶と哺乳瓶、熱湯の水筒が積んである。ミルクはさすがに離乳食併用タイプ。今は全部アイテムボックスに入れてあるけど。そして、ミルクを飲み終わったら、美奈子のとっくに出なくなったおっぱいをくわえて寝るのだ。

 こちらの世界に来た前後に二時間くらい寝ていたとはいえ、半日余分に起きてるのだから。いつ眠くなってもおかしくなかった。

 ところで今回は、ミルクも出るし、くわえることもできる、一石二鳥のおっぱいがあるよ。そうではない母親もいるんだ。実際、美奈子はちょっとしかでなかった。だから、一石二鳥のおっぱいはありがたい。


「ほらミルクだよ」


 あいかは寝ぼけていても、いまだに赤ちゃんの本能でおっぱいに吸い付く。いつも七五〇ミリリットルは飲むあいかにも、大容量タンクなら片方で対応できるはず。でももう片方もあふれるかもしれないから、両方飲んでね。


 夜空を見上げる。星がきれいだ。私はなぜ異世界に来て、そして尻尾のある未熟児と、四歳の巨大赤ちゃんにおっぱいをあげているのだろう。

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