13 出産チート 三
そういえば、本当におなかに赤ちゃんいるよね?うーんエコーとかないし…。ああもっと高性能なやつあった。透視!透けて見えるわけじゃないから、胃カメラみたいに中に潜らないといけない。世界初、産道を通って子宮を見るためのカメラ。
いたよ!赤ちゃん!これならリアルタイムで…
「んーーーーー!」
息張っても全然進まないよ!ゆうきは全然出てこなかったから吸引分娩だったんだ。女神様は筋肉ないから、多分このまま息張ってもダメだ…。吸引分娩の機械なんて…。ああそうだ、女神様の力仕事と言えば、念動!
念動は面や点で押したり引いたりするのではなく、物体の分子すべてに均等に力を加えるようなので、押して潰れたり、引っ張って伸びたりする心配がない。そうだ、ゆうきの頭、少し伸びちゃったんだよ。成長とともに戻ったけど。
でも産道を通るのは、やっぱりお互い痛いよね…。まさか三度目があるとは思ってなかったよ…。待てよ?もっと超能力のサポートでなんとかならないかな。
……瞬間移動させるか!えっと、へその緒はこれくらい残しておけばいいかな?
……今すごく怖いことを考えてしまった。へその緒のここまで持って行くってことができるのなら…。今考えるのはやめよう。間違えて実行しかねない。
「ゆうき、あいか、赤ちゃん産まれるよー」
「えっ?どこから生まれるの?」
「はやくみたーい」
「おなかの上を見ててね」
出産とはとても思えない会話。おなかの中から…おなかの上に…赤ちゃんと、へその緒三センチを…瞬間移動!
「ほらっ!」
なんとファンタジーな誕生。でも、ぽんって音とか発光エフェクトはない。
「うわあー!いきなり出てきた!小さい!耳が垂れてて、かわいい!」
「ホントかわいい!尻尾もふわふわ!」
「…………はああああああぁぁぁぁあ?」




