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ママは育児休暇につき世界を救わない  作者: はぴぴ
3章 ママの生き方
108/551

108 メイドの修行

「私たちと一緒に来るなら、いくつか便利な古代魔法を覚えましょう」

「えっ、私は平民で、魔力も普通程度しか…」

「私も…だから、生活ではそれほど…」


 イメールとウィズは困惑している。


「実は私の周りにいると、誰でも無尽蔵に魔力量が使えるのです」

「メリディ様…あなたはやはり…女王どころか…女神…」

「メリディ様…一生お仕えします…」


 イメールは相変わらず私を女王や女神として祭り上げたがる。ウィズももはや従順なしもべになってしまった…。


「はいはい、それはいいから。水とかは、勢いは変わらないかもしれないけど、いくらでも出せるからね。はい、このボウルの中へどうぞ」

「すごい…」

「いつもはこれくらい出したら終わりなのに…」


「じゃあ、すでに使える魔法を、無尽蔵に使える場合、どのように役に立てるかは、自分で考えておいてね」

「「御意!」」


「じゃあ、ここからはゆうきとあいかも」

「「はーい」」

「新しい古代魔法の使い方を教えます。

 まず、ここに、先ほど出してもらった水があります。水というのは、実は小麦粉のような小さな粒でできています。小さくて見えないけど、粒が集まってできているとイメージしてください。

 そして、その粒は震えているのです。粒が速く震えているのをイメージして、その粒がさらに速く震えるようにイメージしながら、ムーブの魔法を使ってください。はい、イメール、どうぞ」

「えっ?あ、はい」

「…粒をイメージだよ…震えさせるんだよ…イメージして…それじゃあ、水に手を入れてみて」

「あ、暖かい?」

「わかった?じゃあ次は、ウィズ」


「次は…」



 そんな感じで、分子振動による、水や空気、食べ物の加熱、冷却を練習。ゆうきとあいかは、どこまで覚えたか分からん。


 それから、皮膚のよごれや皮脂をイメージして、ムーブで浮かせたり、細菌やウィルスというものをイメージさせて、手や食べ物からムーブで浮かせて捨てたり。そもそも、最近とかウィルスとかの説明からだった。このような文明の世界では、見えない病原体のことなど想像もし得ない。こうして、毎日汚れや病原体を落とす日課をメイドさんに委託した!

 そして、その中には、あいかのおむつのおしっこを定期的に除去するという役割も含まれる。その前に、あいかがお漏らしすることと、そのための特殊なパンツをはいているということを説明。これで私がおむつのおしっこ除去を忘れても大丈夫!


 瞬間移動は原理の説明が難しくて残念。透視は私も原理がわかんない。


 他には、生活に役立ちそうなものを適当に。後は自分で考えてね。



「こんな感じで、古代魔法というのは、目に見えないものをイメージして、ムーブで動かすのが基本だと覚えておいてください」

「「御意!」」


 ゆうきとあいかはすでに寝ている。



「メリディ様は常識は覚えてないのに、魔法の知識は神の領域ですね」

「まさに。神の国からやってきて、民に知恵をお与えになる女神…」


 ウィズは先日の私の馬車に関する常識のなさを思い出しているよう。イメールは相変わらずの崇拝っぷり。でもこの世界にとって日本が神の国ってのは、あながち間違っていないような。

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