100 ふよふよした一家
「ゆうき、あいか、いい?私から離れそうになったら、すぐ飛ぶのをやめて、下りるんだよ?だいたいこのくらい離れたらね?それから、あまり高く行かないこと」
「えーなんで」
「魔力が尽きて、気持ち悪くなって、落ちちゃうよ」
「えー、私は上に行く!」
「いいよ、気持ち悪くなって、落ちるだけだから、やってみな」
「わーい…うぷっ、わああああ」
墜落直前で、私が念動で止める
「ほら、言ったでしょう、気持ち悪くならずに飛べるのは、ママのそばだけだからね」
「うわーん、怖かったよぅ」
「分かったから、もうやらないでね」
「うん…」
と言って、十回くらい痛い目見て、やっと覚えるのがうちの子クオリティ。それを見て青い顔をしている、私専属メイドのイメールと、ゆうきとあいかの専属メイド…名前聞いてないや。
「じゃあ練習がてら、晩ご飯を食べに行くのに、廊下を飛んでいくよ」
「「はーい」」
「ママから離れちゃダメだよ。早すぎても遅すぎてもダメ」
ゆうきとあいかは、魔力三十キログラムだとして、二十キロの体重を支えつつ、残り十キロの力で前進と減速とか旋回をしているようだ。だから、加速度運動をしている。
それに対して、私は力を加えるというより、移動速度とともに、移動方向か移動先を指示していて、等速運動をしている。初速からずっと一定の速度であり、廊下の角でもかくっと曲がる。そんな動きをするのはゲームのキャラ、もしくはUFOくらいしかいない。ふわっとしたドレスをまとい、かくかく動く…幽霊といってもいいかも。
そんな我が家の奇行を見せつけられて、さらに畏敬の念を高める、センソルズ家の人々。皆の平穏のために、早く出て行った方がいいよね。なんか意図せず、出て行く理由が一つできた?
食事の席でフォーサスさんが、
「恐れながら…ゆうき様とあいか様には、どちらで知り合われたのですか?」
「ゆうきとあいかは、私の子供だと言ったでしょう。二人とも私がおなかを痛めて産んだ子です。これは間違いなく、私の記憶にあることです」
メリディにとっては、他人の記憶だけどね。
「し、失礼しました…」




