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おとこのこのせかい  作者: 豆腐
7月○日
4/7

ああ しずかだ

ざくり ざくり ぐちゃ ぐちゃ びちゃ びちゃ どろ どろ 


ひとり ひとり ぼくは ていねい に ころして いった


ひとの からだって いがいと くだものと おんなじで かんたんに ぐちゃぐちゃ になった


おとなの たくさんの ちや


ぼくより ちいさな こどもの すくない ち


どれを みても たのしかった ひとが しんで いって きづかないのが また しあわせ だった


だけど とにかく ひとが すくない


もっと もっと もっと ころしたい


だれでも いい できるなら おとなを ころしたい たくさんの ちを もっと みたい


と そのとき ある たてものが あたまに うかんだ


けいさつしょ


そうだ ころすのも いいけど あの ひーろー とか いってる ひとたちを ころせ ないかな と


まちを まもるなんて すでに まもれて ない


おもしろかった から あの ひーろー とかにも みせて あげる ことに した


ぼくは わるものに おそわれた ひとの ふりを して けいさつしょに はいった


ぐうぜん ほかの はたらいてる ひとは すでに ころしていて のこり ひとりと なって いた


やった


ぼくは おもった ひーろーも ちだらけの ぼくを みて おどろいている


ぼくは そとに だして まちの ようすを みさせた


ひーろーは おびえて いる こんな ちいさな こどもに つれられ ながら かたい かおを して あるいている


ついに たくさんの したいを みせた ひーろーは たったままだ


ぼくは わざと こういった




ねえ ねえ これ だれが やったか わかる ?


ひーろーは きみわるそうに こっちを みて わからないと こたえた


しかたない ここまで きても わからない やつには おしえなきゃ


おまわりさん おまわりさん せいかいはね






この ぼく だよ




ぶしゅ ぶしゅ どぱ どぱ ぽた ぽた


ついに ぼくは ぜんいんを ころした


ああ しずかだ こんなに しずかな まちは いままで かんじた ことが ない


こうして ぼくだけの まち ちいさな せかい






おとこのこのせかいを つくり あげたのだ


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