しあわせ ふわふわ
いえは いっきに しずかに なった
きっちんには むねから ちをだした おとうさんと おなかから ちをだした おかあさんと うまれ なかった かぞく
ぼくと おとうとの へやには いまにも くびが とれそうな おとうとが べっとに たおれている
そう いま このいえには ぼくしか いない あるのは したいだけ しかない
しあわせ
こころが ふわふわ ういている ような きもち だった
かるくて いまにも とびそうで ふうせんの ように かんたんに われて しまいそうで こわくて ふあんで たのしくて
いままで いきてきて はじめて しあわせを かんじた
と そんなとき ある かんがえが あたまに でてきた
みんなは このことに きづかない のかな と
なんとなく ばれそうな きがした べつに ばれても いいけど なんとなく ふしぎな きもちが わいて きたのだ
とりあえず へやが くさいのは ごめんだから おとうとの したいを おとうさんも あまり あけない ものおきに ほうりだした その しょうげきで おとうとの くびが とんできた
しろめを むいていて くちからは よだれと ちが でていて きれた くびは まだ ちが たれていた
それも ものおきに おいて ぼくは いそいそと べっどに はいった
つぎのひ ぼくは らんどせるを せおって がっこうへ いった
にんずうが すくないから いくときは あまり ひとに あわなかった
がっこうに ついて きょうしつに はいって べんきょうをして かえってきた
なんだ だれも きづいちゃ いないや
ぼくは おかしくて たまらなかった
ひとが しんだのに だれひとり きづいちゃ いないのだ これには ぼくも おおわらい して しまった
わらいおわった あと また あたらしい かんがえが でてきた
みんなを ころせないかな
みんなを ころして もっと しあわせに なれない かな って
でも まとめて ころすと にげられるし きっと しっぱいする
だから みんなが それぞれの いえに いるじかん よなかに ころすことに した
よなかの いちじ
ぼくは ほうちょうを ふたつ もって
まちを あるきはじめた