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おとこのこのせかい  作者: 豆腐
7月○日
2/7

いらいら していた

ぼくは もともと ひとりが すきだった


だから ともだち なんて いらないし かぞく だって しょうじき かたちだけだし ぼくは とにかく ひとりが よかった


だけど にんずうの すくない このまちは ともだちを たくさん つくりましょう とか かぞくを たいせつに しましょう とか


いわれた ままに いきて いくのは きびしい ことに おもえた


がっこうも ぼくに まいにち まいにち はなしかけて くるような ひとも いるし


なかには ぼくを かげで こっそり はなすこも いるし


がっこう なんて ただの ひまつぶし のばしょ にしか おもえなかった


いらいら していた まわりの ひとたちが ぼくのことを へんなめで みることを


おとうさんや おかあさん だって ともだちを つくりなさい とか なかよく しなさい とか


いわれることは どこへ いっても おなじ だった






そんな あるひにだ


ぼくに かぞくが ふえる ことに なったのだ


ただでさえ おとうとが いて いらいら するのに おとうさんと おかあさんは かぞくを ふやしたのだ


さすがに いらいら してきた ぼくは たえきれなく なって しまって そして ほうちょうを もった




 しゅんかん ぼくは おとうさんを ころしていた


ぴくり とも うごかなく なって いた


まわりを みたら おかあさんが いた おびえてる おもしろい ほどに おびえて いる


せっかく だから ころした おなかの なかの かぞく だって ころした


おとうとは はさみで ころした


のどを さすと しぬとか てれびで よく きいたのだ


はさみで おとうとの のどを たくさん さした たのしかった とっても ゆかいだった


きづけば ひとりに なっていた


いま このいえで いきている ひとは ぼく だけだった


とても うれしかった とても とっても






しあわせ だった


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