表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/5

【第一章】 衝突

「で? 結局いくらで買ってくれるわけ? 俺の記事」


黒髪にサングラス。


護身用の銃をくるくると弄びながら、電話越しに彼はにやついた。


「そちらさんの部下による麻薬密売情報♪ あんたらがまさかそんなもんに手を出してたなんてねー……」


組織の違法情報を売りつける。

それが彼、若手ジャーナリスト、アルマのやり方だ。


「言っとくが、ちゃーんと証拠も掴めてんだからな……なんなら号外にしてばら撒いてやろうか?」


時々はったりをかましたりもするが、今回は自信のある情報だ。

買い手も富豪。

大金をがっぽり手にしたいところである。


「はぁ!? そんなんで売れっかよ。……あぁん? んー……はぁ、まあ仕方ない」


銃を懐にしまいこみ、座っていた椅子から立ち上がると、再び不適に微笑んでアルマ言った。


「んじゃぁ、お約束した金額、きっちり例の講座に振り込んでてくれよ」


念押しの決まり文句。

多少値は落ちたが、良い具合に話がまとまった。


アルマは受話器を置くと、宿泊している宿のベランダに出た。


快晴! とまではいかないが今日も良く晴れている。


と、満足そうに笑みを浮かべるアルマの顔が急にかげった。

黒い影がベランダ……いや、部屋を目掛けてとんでくるではないか。


二、三回の瞬きの間にそれはアルマの目の前まで迫り、衝突した。


高さとスピードの割りには軽いものの、やはり眉を寄せずにはいられない衝撃ではあった。

見事に物体と供に部屋へすべりこむと、テーブルに激突。

派手な音まで響かせ、ついでに私物までぶちまけてしまった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ