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時計塔の秘密 ~屋敷内の不審者 サクレ・クイーン ~

院から帰る際、カノンの寂しそうな姿が頭から消えなかった。

アインスさんは何かを知っている気がした。だけど、これ以上踏み込むことが出来ないアインスさんとカノンのみの紡ぐ糸の様に感じた。いつの間にか、屋敷に着いたがアインスさんもカノンも学院にいるし、オルフェスさんも仕事で居ないし、今は誰もいないかな。取り敢えず、


「ただいま 戻りましたー」



おかえりなさい



まぁ 返事が返ってくるとは思わな、、、え?え?今返ってこなかった?え?どうゆうこと?


「おかえり 李葉ちゃん♡」


「キャァァッァァァァァァァーーー 死ねぇ」


私はやられる前に殺す!!持っていたものはカバンしか無かったがとにかく振り回した。


「おっと」


得体のしれない人間はいつの間にか私の背後へと回っており、私の肩に両手を置いた。


「僕もこの家に居候しているんだよ。君は最近居候になった。ももちゃんでしょ?オルフェスさんから聞いてないの?」


「え?あっすみません!ここに住んでいる方だとは、思っておらず、泥棒かと思ってしまいました。オルフェスさんからは、


――― 他にもう一人がいるが、あの子はあまり外に出ない子でね。私の方から伝えておくから会った時、仲良くしてくれると助かるよ ―――


あっおっしゃっていました。本当にすみません。」


やばい。置いてもらうことと、オルフェスさんの笑顔に魅了されてて普通にそのこと忘れてた。


「大丈夫だよ。僕はサクレ・クイーン サク君って呼んでくれると嬉しいな。〇◇〇(昔)みたいに」


あれ?最後何て言ったんだろ?


「あの、サクさん 最後の方が聞こえなかったのでもう一度教えてくれませんか?」


「・・・」


「あれ? サク、さん?」


聞こえてないのかな?さっきまで会話していたはずなのに、目で訴えてもニッコリしてるだけ。あれ?なんでだろ?

ん?口元に指を指してる。ん? 


「さ・く・・く・ん? さくくん! あっサク君!! なるほどなるほど。」


めんどくせぇ。この男。わざわざ君付けで呼ばせる為に無視したな。甘い蜂蜜を煮詰めたような、どちゃくそニンマリとした顔だ。くっそぉ なんか負けたような気がする、、、


「サク君 最後の方が聞こえなかったのでもう一度教えてくれませんか? も・う・い・ち・ど!!」


「ん~~ 無~理♡!」


♡マークがついているような気がする。つい嫌な顔をしてしまった。いかん いかん 冷静にならなくては。私が顔を上げるとサク君は真剣な面付きをしていた。


「いつか、いつか時がきたら、教えてあげるよ。」


余りにも真剣なサク君を見ていたら、これ以上聞くことが出来なかった。


「分かりました。いつか話したくなったら話してくださいね。約束ですよ」


「うん。約束」


小指と小指を絡ませた、その時のサク君は笑顔なのに、今にもピーコップ色の瞳からは涙が薄っすら見えた。

まるで初恋は実らない。そんな事実を初めて知った少年の様な顔をしていた。




「ねぇ ももちゃん 僕の部屋に雲クッキーがあるんだけど、良かったら一緒に食べない、、かな?」


「あのぅ。勘違いかもって思い、突っ込まなかったんですが、私李葉といいます。なのでサク君がおっしゃっている、ももちゃん?とは違うようなー。気がします。」


後半につれ、声が小さくとなってしまう。だってしょうがないじゃん。捨てられた子犬みたいな顔するんだもん。


「違うよ。」


「そうですよね。違う方ですよね! あっ良かったです。初めの方にお伝え出来てよかったです!」


「ううん。間違ってないよってことだよ。君はももちゃん。」


「え?いや。私は李葉なんですが。。。」


「ううん。ももちゃんは、ももちゃん♡」


確かに李葉の“李”という漢字は、すももとも読むことが出来るけど。この世界で過ごしてみて感じたこと。それは漢字というものが無い。だからこの世界で、すももから、ももちゃんとは出てこないはず。怪しい。はたまた、私の顔が丸いってか?? あ゛??そうゆうことか。あんちゃん。 なめとんのか? あ゛ぁぁん?? まっ偶々か。


「ももちゃん。。。自由に呼んでください。」


「うん♡ ありがと。 ももちゃん」


チュッ




ん?


今私の頬に何か当たった気がする??やわらかい何かかが?え??こわっ 顔が整っている人は何してもいい世界線なんのだろうか。。。こわっ


「ねぇー 食べにこない?」


コテッ


顔がいいって何でも許されるんだなぁ


「えっとなんでしたっけ?」


「もー雲クッキーだよ~」


「お空の雲? え?スパイダーの蜘蛛? 何のくも?」


「雲だよー お空の」


「雲クッキー? どんなお菓子なのでしょうか」


「それはね。袋を開けると雲のようにプカプカと浮いているんだよ。白くて雲の形をしているんだけど、ちゃんとクッキーの味がするお菓子だよー。どう? ももちゃんは浮いてるお菓子なんて見たこと無いんじゃないかなぁ。興味持っていただけたら、うれしいなぁ」


「・・・気になります。興味持ちました!!」


「やったぁ~♡ じゃあ僕の部屋へ行こ!」


サク君は右腕を私の右肩にまわすと、左手をグーにし、肩上に伸ばした。




「「スト――――――ッップです(だよぉ)」」




カノンは私からサク君を引き離し、すかさずアインスさんの後ろに私を置いた。余りにも早い動きで一瞬何がおこったのか分からなかった。


「何やってるの。このバカ! 知らない人に!」


「え?え?」


「知らない人について」


「ぃゕなぃ」


「お菓子にぃぃぃい☆?」


「っられなぃ、、、です」


「あんたバカなの?クイーンさんのこと、知らないでしょうが。どんな人間か分からない人の部屋にはついていかない。知らない人からの食べ物は食べない。常識ですよね?あぁ あんたには常識という概念がなかったんですかね。あぁ それならすみません。いいですか。普通の人間はどんな人間か分からない人の部屋にはついていかないものです。それと知らない人からの食べ物も食べません。分かりましたか?」


え?このアインスさん真面目に言ってるんですかね。普通に分かるんですが、同じ宿舎に住んでいるから、別にいいかなぁーって思ったんだが。それにサク君って何だか初めて会った気がしないんだよね。まぁ実際初めてなんだが。普通に考えて、ここ異世界だし。尚且つ雲の様な白髪、センター分けの緩くパーマのかかった儚げな青年会ったら忘れないはずだとは思うけど、何故か分からないんだよね。これは不思議だなぁ。


「ねぇ 聞こえてる? ちょっと大丈夫?」


「すみません。大丈夫です。心配かけちゃいましたね。アインスさん、カノン ありがとうございます!」


「別に。あんたに何かあったら、オルフェスさんが監督不行きになると思っただけですからっ」


「ユースちゃんはねぇ。さっきは言い過ぎたと思ってあせーって帰ってきたんだよぉ。ねぇっユースゥちゃん☆」


「カノン 貴方は黙っていてくれないでしょうか。 あんたも笑うなーー クイーンさん!! あの子。あ゛ぁぁあ くそ 李葉! 李葉に対して距離が近すぎではありませんか? いい大人が、じょ 女性との関わり方考えて頂けないでしょうかぁぁぁあ。」


かわいい。美少女。ゲフンゲフン。美少年のテレ顔って最高だなぁ。しかも初めて名前で呼んでくれた気がするぅ うれしい(泣き)

アインスさんは私に指差し、サク君に対して叫んでいたが、そこは気にしたら負けだと思う。都合の悪いことはスルー。スルー♡


「ユ~スちゃん どうどう」


「カノンがいうなぁぁぁぁああ」


肩で呼吸をしているアインスさんを、カノンは小馬鹿にしている。私は、私は少し安心していた。学院での出来事があったから、少しなんて声をかければいいか、分からなかった。正直カノンやアインスさんがいつもと変わらないように接してくれていたからこそだと思う。私もいつも通りに。いつも通りの挨拶。いつものカノン。ちょっと恥ずかしそうに、はにかむアインスさん。よかった。


「カ カノン! アインスさん。 おかえりなさい」


「たぁっだいまぁ~」

「ただいま、、、で、す。」







「ねぇ 僕のこと忘れてない?」  


ジト目をしながら、覗き込んできたサク君に私達は目が合い笑ってしまった。各々がサク君に忘れていたことを謝り、サク君オススメのお菓子を食べることになった。流石に4人で部屋に押し掛けるのは、どうだろうとなった為、リビングルームで食べることにした。


「んんんっ おいしいぃ」


「それは良かったぁ。ももちゃんなら気に入ってくれると思って、用意したかいがあったな♡」


私達の目の前をプカプカと浮遊している雲クッキー! なんだろ?優しい味~ おいしいなぁ


「あの そのさっきから、ももちゃんってなんですか?彼女は李葉という名前があるのですが。」


「サックンに聞いても教えてくれないと思うよぉー。 前に


――― 

「ねぇ カンカン シュガーパレット沢山貰ったから、幾つかおっそわけ。どぉーぞ」

「え?もしかしてなんすけど。俺のこと言ってますぅぅ??」

「えぇ うん。 カノン君だからカンカン。かわぃい」

「まぁ いいですけど。。。 外ではカンカン呼びは止めてくださいよ。恥ずかしいので。」

―――


ってことが、あったぐらいだしw どうせ李葉ちゃ~んのお顔が桃みたいだったとか、そんなもんだと思うよぉ

聞くだけ、むだぁむだぁぁぁあ」 うっっぐぅ

「しねぇぇぇえ カノォォォォン お前は死に値するぅぅ」

私の拳がカノンの脇腹へと進んだ

当然の報いだ!!

私が私が気にしていることあいつはあいつは、笑いながら言いやがった

くそぉぉぉぉぉ

晩飯はカノンの苦手なグリンピースマシマシ入りのオムライスにしてやる


「ももちゃん はい あーーん」


「へっ あっあーん?」


やっぱりおいしい


「あんまり食べ過ぎますと、太りますよ。 もうすぐ夕食ですし。。。」


「あれぇ ユースちゃん 知らないのぉ~? 雲クッキーって、あんまりカロリーが無いから女の子達に人気なお菓

子なんだよぉ~☆ 確か何だっけ。 豆乳?だっけ?? 」


「え? 知っていましたか? クイーンさん」


「どうだろぉ? 女の子達に人気 までは知らなかったけど。カンカンが言っていたように豆乳が使われているから


優しい味になってて、ももちゃん気に入るかなって思って買ったんだよぉ♡」


「ありがとうございます。。 本当に美味しいです! 味も美味しいのは勿論のこと。やっぱりお菓子が浮いているのが驚きました!!」


「うふふ よかったぁ ももちゃんが喜んでくれてぇ けどアインの言う通り、もうすぐ夕食の時間になるから。

そろそろ鐘が鳴る時間だし、ね。おしまいにしよっかぁ また今度食べよう」


「そうですね」


かね。カネ。金。鐘。。。。鐘!! 

鐘とは何だ? いや 鐘という物は知ってる。大体部屋に時計は置いてあったし、鐘は家の中でなっているようには見えないし。どうゆうことなんだろ??


「あの 部屋に時計はありますし、皆さんなんで鐘を気にしてるのでしょうか。。」


「あんた それ正気。。。」


あっアインスさんお菓子から手を離したせいで、食いかけの雲クッキープカプカ彷徨ってるw


「ん~ 李葉ちゃんは他の国から来たからぁ、知らないのもしょうがないかなぁ」


そういえば、そんな設定だったわ


「そういえば、そうでしたね。李葉ごめん。気を悪くしました、、、よね?」

美少年の子犬の様な、かなちい顔。。。かわいい


「全然大丈夫ですよ。 気にしないで!」


「うん。。」


「じゃっ ここは俺が説明するねぇ まずこの国の中心部には大きな時計塔があって、その中に鐘があるんだよぉ。その鐘は0時3時6時9時と、まぁ三時間事に鐘が鳴るシステムになっているんだぁ」


「だけど、可笑しいんですよね。その鐘は」


「え?可笑しいとは。。。?」


可笑しいとはアインス様 ねぇこっち向いてくだせぇ 

旦那~~~ 


チッ ガン無視か くそ

え? 幽霊が出るとか?かな??


「幽霊は、出ないかな? ももちゃん」


「あれっ 声出てました???」


サク君は私の方をチラッと見ると天使のほほえみの様にニコッと笑いカノンの方へ向いた。

え?こわっ

この人絶対サイコだわ 私の第六感がそう叫んでるぅぅーー



パンパン



カノンの手によって私の思考はリビングルームに舞い戻った。


「話し戻すよぉ~ ユースちゃんが言ってた可笑しいってのは・・・・」


ゴクッ 


「可笑しいとは・・・・」



“ボー――――――ン”


「アハッ☆ 鐘がなったぁ 夕飯の時間だねぇ そろそろ準備しなくちゃいけないんじゃない?李葉ちゃんwww」


「そうですね。部屋にいるので出来たら教えてください。では」


「ん~ 残念♡ 僕も部屋に戻ろう、かな。また後でね。ももちゃん♡」


「え?あっそうですけど。 あの鐘については。 ちょっと待ってよぉぉぉぉぉぉおおおお」


私は急いでリビングルームにある時計を確認すると18時を表していた。カノンの夕飯の合図と共に自由人達は各々が部屋へと戻っていった。その際に聞こえたことだが、アインスさんがカノンに対し、


カノンわざとですよね。お人が悪い。これ後から李葉に聞かれますよ


って言ってた聞こえてましたから。くそぉぉぉぉぉ

絶対夕飯の時にでも聞いてやるぅぅぅぅ

私は苛立ちを込めながらグリンピースが大量に入ったオムライスの卵をかきまぜた。








「では頂こう。いただきます」

「「「「いただきまーす」」」」


今日はグリンピースが大量発生したオムライスとサラダ、オニオンスープだ!

どうかねカノン君 君のだーーいすきなグリンピース(嫌味)だよ♡

ほれほれ 食え食えwww

カノンは一口目以降食べるスピードが格段と落ちていった

あ~あ きっとグリンピースが入っていることに気づいたんだろうなぁとほくそ笑んでいるとカノンからの熱い視線を感じたが先ほど恨みも込めてガン無視を決めさせてもろたwww

その意図に気づいたのか折角のイケメンの顔にしわが寄っていた



「そういえば、夕食の鐘が鳴った時に騒がしかった様だが、何をしていたんだい」


オルフェスさんはオニオンスープをお気に召したようで二杯目のお替りがてら聞いてきたので、これ幸いと思い聞いてみることにした。オルフェスさんなら教えてくれそうだしね!ちゃんと!!

私は鐘について他国から来たため知らない為教えてほしいことを伝えると、何か考えたのちに答えてくれた。


「カノン達から聞いているとは思うがトゥレス国の中心には大きな時計塔がある。丁度ほらカーテンを開けると見えると思うが、この国が出来た当時に建築されたと言われている鐘は国民にとってはこの国の象徴として考えている人も多いかな。ここに住むのであれば何となくでも知っておいた方がいい。鐘は0時3時6時9時と、三時間事に鳴るシステムについては聞いたんだね。李葉さん」


暗くてあまりよく見れないが、時計塔の時計部分が光っており、国の象徴と言われて納得したが何故カノンが言うのを止めた事と関係があるのかは分からないなぁ。

システムについてはカノンから聞いていたので頷くとオルフェスさんは話を続けた。


「カノンが言うのを躊躇ったのには理由があるんだよ。0時3時6時9時と、三時間事に鐘は鳴るんだが、時計の針は何時の間にか動かなくなってしまったんだ。まぁそれだけなら機械仕掛けだから機械部分が破損したり、電池が切れてしまったのでないかと考えだろ?点検をしたものが口をそろえて言うんだ。「「特に問題がない」」と、だがら治しようが無いと国の人達は嘆いているんだ。そんな時計が最近になって針が移動し始めている。通常に動いてくれていたら、まだいいのだが、そうではないんだ。もう一度時計塔を見てほしいんだが。」


私はオルフェスさんの言う通り時計塔の時計を確認すると時計の短い針は“2”を示していた。

え?さっき18時の鐘がなった。どう考えたとしても19時20時を表していなくて可笑しい。


「見えたと思うが時計の針は“2”を示しているんだ。私は生まれて28年になるがね一度も時計塔の針が動いているのを見たことが無い。ずっと0時00分で止まっていた。それが偶然なのかも知れないが李葉さんが来た辺りから時計の針が“1” “2“ と時を刻んでいる。まぁ偶々だと思うがね(笑) カノンのことだから李葉さんが怖がらないように言うのを躊躇っていたんじゃないかな。」


え?カノン 君ってもしかしていいやつ???と私がキュルルンという顔でカノンを見つめると、カノンは苦い顔をしていた。どうせグリンピースが口に入ってたとかそんなことだろう

因みに見えてるからな カノンがぼけーっとしてるサク君の器にグリンピースだけ移してるの!

ん~ 無いなw

トホホ トキメキ返してほしい。。。




突然“ボー――――――ン”という大きな音が響いた。



え?


さっき18時で鳴ったから21時の鐘?

屋敷内の時計を確認すると19時54分

急いで時計塔の針を確認すると短い針が“3”を指していた。

私の後を追ってきたアインスさんに時計塔の針を確認してもらうことにした。


「李葉なんで時計塔の針確認したんですか?あれ? カノン僕可笑しいかもしれません。さっきまで時計塔の針は“2”だったと思うのですが、“3”になってます。」


「え? 噓でしょぉ~ ユース・・ちゃん ホントだ オルフェスさん!! サックン!! ホントに“3”になってますよ??? まじかぁ。 ねぇ 李葉ちゃん  なんで時計塔の針が動いてると思ったの???」


「え?次の鐘が鳴るのって21時じゃないですか?? 鐘の音が鳴るには早すぎると思って時計塔の針を確認したんですが。。。」


「鐘の音なんてなったかい?」


「ももちゃん 僕。鐘の音聞いてない。 多分みんなも。」


私はカノンやアインスさんの顔を確認するとサク君に同意していた。



私だけが聞こえたってことぉぉぉぉぉおおおおお???????












○○side


『辛い。辛いの。どうして私をいじめるの。ねぇ、いっそうのこと殺してよ。それとも逆に殺せばいいの?ねぇ教えてよ。』


「大丈夫だよ。僕が、僕が君を守るから。だから。だからそんなこと言わないでよ。ねぇ♡」


『あんたに。あ゛んたに何が分かるのよ 私の苦しみなんてわからないくせに。死ねよ。死ねよ。じねよぉ。このくそが。近寄るな。あ゛づら゛ぃ。 づらいの。いや。いや。いや。ぞんな目でみ゛ないで い゛や゛ぁぁぁぁぁぁぁああああ  違うの。ぢがうの! ぞんなことい゛いたがったわけじゃないの。ごめ゛んな゛さい。ごめんなさい』


「大丈夫 大丈夫だよ♡ 君の悲しみを僕が全部救ってあげるから。だから君を頂戴。約束だよ♡」



大丈夫。 僕が君をすべてから守ってあげるよ。ただ、僕は僕の見える範囲で君が幸せであればなんだっていいよ。 





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